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コールセンター運営

スーパーバイザー不在時の運営体制という上位管理者の判断領域について

superviserfuzai


こんにちは。タカヤマタクマです。

今回はスーパーバイザーが不在の時にどうするかについて書きたいと思います。

おそらく何も考えていないコールセンターはないと思いますが、その対策が充分ではない場合も多いと思います。


常に発生するスーパーバイザーの不在という問題

たとえスーパーバイザーがいても、常にオペレーターから質問に答えられる状態とは限りません。

今回の問題は、他のオペレーターからの相談でスーパーバイザーが相談できない場合も、含めて考えた方がいいと思います。

質問したい時、その受け皿がいないという意味では同じです。

つまり、この問題はスーパーバイザーがいてもいなくても、必ず発生する問題と考えておくべきだと思います。

もちろんスーパーバイザーも人間ですから、体調を崩してお休みをする場合もあるでしょう。

そういう場合どのコールセンターでも、必ず何かしらの対策はあるでしょう。

ただ私がこれまで在籍していたコールセンターでは、どこもあまり良いとはいえない対策でした。

私はこれまで3つのコールセンターで働いてきましたが、この点においては3つのコールセンター全てで、充分とはいえなかったと思います。

人員が足りずギリギリで仕事を回しているという事情もありましたが、それであれば尚更、スーパーバイザー不在時の対策をしておくべきです。

もし充分な対策がなされていない場合、どうなるでしょうか。

私の経験では一時的に大変だったけれどなんとか切り抜けた感じではなく、多くの問題を抱えて今も終わっていないけれど、とりあえず一日が通り過ぎてくれたという感じになります。

私はそういう状態のコールセンターで、火中の栗を拾うような形で、スーパーバイザーに就任したことがあります。

しばらくの間、その時に発生した問題を解決する仕事と、日常業務を回すので本当に大変でした。

引き継いだ頃は、オペレーターが辞めて現場がもっと回らなくなりましたし、完全に決着が付いていないクレームの敗戦処理と、その件についての社内処理に追われました。


ベテランオペレーターの活用

大きなコールセンターの場合は、同じ業務をしている隣のスーパーバイザーなどに、相談しに行くことができるかもしれません。

緊急時のフローとしては残しておいてもいいと思いますが、私は通常のフローとして、隣のグループのスーパーバイザーに聞きに行くという方法をおすすめしません。

その場合は、隣のスーパーバイザーが他の質問者で埋まって空いていない確率が高いので、聞きたい時にすぐに聞けないという問題が発生しがちです。

たとえばスーパーバイザーが病気で数日寝込むかもしれません。

それでもその間ずっと隣のグループのスーパーバイザーに聞きに行くという運用は、あまりにも場当たり的だと思います。

まず現実的な方法で、一番手軽な方法からご紹介しましょう。

一番手っ取り早いのは、ベテランで優秀なオペレーターをスーパーバイザー代行として指名しておいて、いざという時にスーパーバイザーの仕事をしてもらうという方法が考えられます。

これには多くのメリットがあります。

1.急な不在時でも、業務に支障が出にくい
2.その業務のことをよく知っている人が業務にあたるため、適切な指示を受けやすい
3.ベテランオペレーターのモチベーションを高めることができる

つまり現場叩き上げの人ですから、業務に支障が出にくいというメリットがあり、加えて人材育成も兼ねているというメリットがあります。

私がこの方法をおすすめしたいのは、特に人材育成の観点で優れているからです。

ほとんどの運営管理者の方が考えている以上に、スーパーバイザーの人材育成は大変なものです。

何人試してもうまくいかなくて、数年かけてようやく軌道に乗ったということも少なくありません。

もちろんその間は現場が荒れますし、離職者も増え、クレームも増えるでしょう。

まず離職率が高いコールセンターの業務に長く勤務しているということだけで、その人は適正のある可能性が高い人ですし、仕事をしていれば自然と知識が増えてきます。

そういう人を次期スーパーバイザー候補として囲い込んでおくと共に、その教育も兼ねてオペレーターの質問の受け皿にしておくと、いざという時に有益です。

まるで急に監督が辞めた時、助監督が指揮を執るスポーツチームのごとく、比較的スムーズに業務を継続できます。

バッファローとしてのQC担当

もう一つ私がおすすめしたい方法申し上げます。

先程の方法の弱点は、ベテランオペレーターが臨時でスーパーバイザー業務に専念すると、現場では優秀なオペレーターを1人失うということです。

2つめのおすすめは、その点を勘案したものです。 オペレーター経験が豊富な人を、一旦はQC担当にして普段はQCの仕事をしてもらいます。

そしてスーパーバイザーが不在時、もしくは手が空いていない時に、質問の受け皿になってもらう方法です。

私はこの方法を一番おすすめしたいと思っています。

まず現場あがりの人を活用するという意味で、先程と同じメリットがあります。

加えてQCの仕事をしていると、とかくきれい事とか結果論に傾きがちになってきます。現場感覚を残している人がQCをやることは、QC業務上でも有益だと思います。

時にはきれいにいかない時もあることを分かっている人の方が、適切にオペレーターの評価をすることができると思います。

一方でQC担当は通常、録音した電話音声を聞くという仕事ですから、緊急性が必要ありません。

まずは時々スーパーバイザーがちょっと手が開かない時、受け皿になってくれるだけでいいと思います。

もちろんそういう運用をする時には、QC担当の仕事内容を整理し、予め業務負担を軽くしてあげなければいけません。

ISOを取得しているコールセンタでは、QCの仕事も詳細まで定義されているので、柔軟な対応が難しいかもしれません。

ただそれ以外のコールセンターでは、もし急にスーパーバイザーが不在となった時、一時的にQC業務をとばして、スーパーバイザー業務へと振り替えてしまうぐらいでもいいかもしれません。

スーパーバイザー不在というのは現場にとっての非常事態ですから、そのぐらい思い切った対応を考えてもいいと思います。

必ず毎月評価をするということにどれだけ意義があるのか、形式を守ることと、非常時の現場の仕事を回すこと、どちらが大切か考えてみると、自ずから答えが出てくると思います。


上位管理者の役割

スーパーバイザーが不在の時の役割分担については、スーパーバイザーやQC担当自らが、自分たちの業務負担を増やすような提案をすることまずありません。

センター運営を統括する上位監督者がトップダウンで指示しないとアイデアも出ませんし、動かないものです。

上位監督者の方にチェックしていただきたいポイントは2つです。

スーパーバイザーが、急に長期間不在でも、無理のない体制になっているかどうかです。

強調したいのは、「急に」というところと「長期間」の不在のところです。

あえて「急に」ということを強調したかというと、スーパーバイザーの人材育成は難しいですし時間がかかりますから、普段からいつでも交代できるような人を、予め準備しておく必要があるということです。

長期間」とは、その業務に精通していない人を急遽スーパーバイザーとして連れてきたり、隣のスーパーバイザーに聞きに行くといった付け刃的な対応で、長期間問題なく現場を回せますかということです。

そんなことはめったにありませんなどと言いくるめられてはいけません。

先程述べたように、この問題はスーパーバイザーがいても日常的に発生する問題だからです。

たとえばある深刻なクレームに、長時間スーパーバイザーが拘束されることは日常茶飯事だと思います。コールセンターによっては、会議で時間をとられることもありますよね。

そういう現場責任者がいない時に、不測の事態が発生しないとも限りません。むしろそういう時だからこそ、問題が発生するものです。

スーパーバイザーが常にいるという前提に立つということは、リスク管理の点から好ましくありません。

コールセンターのリスク管理とは、まさしく上位管理者が判断しなければいけない領域です。

コールセンターの上位管理者の方は、スーパーバイザーの不在を日常的な問題だと考え、今のルールが目先を切り抜けるだけの苦し紛れの方法になっていないか、そこをチェックしていただければと思います。

そこが上位管理者の方の腕の見せ所ではないでしょうか。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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オペレーターと運営側が留意すべきクレーム対応の基本について

claimkiso


こんにちは。タカヤマタクマです。

今回はクレーム対策について書きたいと思います。

クレーム対応はこの記事1回限りで言及が終わるような問題ではありません。何度かに分けて触れていかなければいけない問題です。

今回は現場と運営側に双方で最初に確認しておきたい、基本的な問題について取り上げたいと思います。


オペレーターが留意すべきこと

クレームについては最初からそう判断できるケースと、途中から判明する場合とがあります。

コールセンターによっては、入電時にその顧客の情報が画面にポップアップする場合があって、そこに要注意顧客と記載されている場合があります。

そういう場合は特に悪質なケースが多いので、意識をはっきり切り替える必要があります。

コールセンターには必ずクレーム対応マニュアルがあると思いますから、まずはそれを開きます。

いざというときにマニュアルを参照できるように、置き場所は普段から確認しておくといいでしょう。特に新人オペレーターの場合は、予め読んでおいて事前に疑問点を解決しておいた方がいいと思います。

意外と研修でも技術や商品・サービスの内容ばかりで、クレーム対応の研修が盛り込まれていない場合があります。

もし研修でやったとしても、マニュアルの内容は一通り読んで内容を把握しておくといいです。というのは、クレーム対応時はあまり余裕がないからです。

電話の会話だけでもしどろもどろになることが多いのに、初見でマニュアルの内容を把握して、的確に対応することは困難だと思います。

もう一つオペレーターが気をつけることは、言葉遣いを含めて、守りを固めるということです。

守りを固めるというのは、文句を言われそうな言動を控えて、失点しないようにするということです。

よくあるのは客の間違えた理解を訂正しようと、孤軍奮闘して戦ってしまっているケースです。

もちろん間違えたところを訂正するのは必要なことですが、それは一度だけでかまいません。何度も否定するとクレームに更に火が点きます。

後でスーパーバイザーが引き継いだ時に困らせないように、否定すべきところはアリバイづくりとして一度だけしっかり否定しておきましょう。それ以上の努力は不要です。


クレーム用テンプレートについて

それ以外の注意点としては、なるべく早い段階で折り返しにすることです。

クレームのマニュアルに本来記載すべきことですが、そういう大切なことをしっかり書いていないことも多いです。

クレーム対応の基本は、組織として対応することです。 権限のない一次対応のオペレーターが、ずっと丸腰で最前線に立っているべきではありません。

スーパーバイザーが引き継ぐことができるように、最低限のヒアリングをしておくといいでしょう。

もちろん基本事項すら満足に答えてもらえない場合も多いと思いますが、とりあえず質問を投げかけておきます。答えるかどうかはオペレーターの責任の範囲ではありません。

質問すべき内容はテンプレートの形で持っておくと、折り返しにした後にあれも聞いておけばよかったと、聞き漏れを後悔せずに済みます。

場合によっては、聞き忘れた質問のために再度電話をしなければいけませんが、そうするとまた延々と説教が始まるものです。

私は自分なりのクレーム対応テンプレートを、二種類に分けて作成しています。

まずは基本テンプレートです。 そこには名前や連絡先など、どんな場合でも共通して質問しなければならない項目を入れています。

2つ目はケース別テンプレートです。

クレームというのは通常そう多くのバリエーションはありません。 比較的よくあるパターンのクレームについては、そのケースのヒアリング項目をまとめておくといいでしょう、

そのテンプレートを上から順番に聞いていって、回答がなかったら「回答なし」と書き込みます。一番下の項目まで質問し終わったら折り返しにして、上長にバトンタッチするのです。

テンプレートは聞き忘れを防ぐだけでなく、無駄のない対応をしてなるべく自分がそのクレームを持っている時間を短くするためもあります。

クレームの対応は決して気分が明るくなるものではありません。その時間を合理化して短くすると、ダメージが少なくて済みます。

それに多くの場合クレーマーは、待つことに対して許容できないものです。1分以内に回答しろなどと不可能なことを平気で言ってきたりします。

一次対応ではできる範囲のことをして、なるべくすばやい対応を心掛けるといいでしょう。

クレーム対応マニュアルの作成時注意点

次に運営者側の方を対象に、クレーム対応マニュアルの作成時の注意点やコツについて申し上げます。

よくある間違いは、完璧なクレーム対応マニュアルにしようと、つくりこみすぎていることです。

問題はいかに完璧につくったとしても、それが現場で機能しないものであったら、全く意味がないということです。

ヒアリング項目が多すぎたり、これができないと次に進めないフローになっていたり、沢山の工程を正確にこなすことが前提になってはいないでしょうか。いま一度検討してみるといいかもしれません。

クレームは多くの場合、普通の理屈が通じず会話も成立せず、そもそも何を言っているのかすら分からない、そんな事例がゴロゴロしています。

意思疎通すら難しい相手に対して、話が通じるだろうという楽観的な前提を置いてはいけません。

最悪の場合は、名前と電話番号だけしか確認できないまま折り返しにすることもやむを得ない場合があります。 それでもスーパーバイザーが通話録音を聞けばいいですよね。

クレーム対応マニュアルは、実際の現場で使えるものかどうかが全てです。

よく豪雨災害で自治体の避難マニュアルが現実的ではなかった為、被害が拡大して非難を浴びることがありますよね。それと同じです。

私がご提案したいのは、一次対応で使う実戦的なマニュアルと、スーパーバイザーが使用する内部処理用の詳細なマニュアルの2種類を作成しておくことです。

私がスーパーバイザーをしていた時も、クレームを引き継いで内部調整が必要な場合、そこで初めてイチから調整を始めなければいけませんでした。 いつも時間の無駄だと思っていたものです。

内部的には様々なケースを想定して、事前調整済みの管理者用のマニュアルを作成しておいた方がいいと思います。


現場で機能するマニュアルの作成にどうしても必要なこと

最後に運営側の人にご提案があります。 クレーム対応マニュアルを作成する場合、まずはその人が実際にクレームを受けて、肌感覚でクレームとはどういうものか知っていただきたいと思います。

通常クレームはオペレーターからスーパーバイザーにエスカレーションされて、ほとんどはそこで終わります。 従ってそれ以外の運営側の人間が、クレームを受けることはほぼありません。

ただ私がこれまで在籍していたコールセンターでも、通常クレームを受けることがない運営側の人間が、クレーム対応マニュアルを作成しているケースが多かったと思います。

私の経験でも普段クレームを日常的に受けていない人が、適切なクレーム対応マニュアルを作成できていた試しがありません。

私は実際にクレームを受けることを日常業務として組み込んで対応経験を積んだ人が、マニュアルをつくった方がいいと思います。

アメフトでも実際にプレーしたことがない人が、フォーメーションを考えたりはしません。

先程申し上げたように、クレーム対応マニュアルは何かあればいいというものではありません。現実に使いものになるかどうかが重要です。

クレームの電話録音を実際に聞くから問題ないと言う人もいるかもしれませんが、それでは足りません。

実際電話を受けてみないと、そういう状況では何ができるか肌感覚で分からないものです。

先程の例の続きでいえば、アメフトをテレビでよく見ているから、フォーメーションや作戦指示ができるかといったら、そんなことはありません。

ある程度の経験の蓄積がないと分からないことも多いものです。

私が在籍していた3つのコールセンターの中で、機能するクレーム対応マニュアルがあったのは1か所だけです。

そこでは現場叩き上げの人がマニュアルを作成したので、現場の機微が盛り込まれた内容になっていました。

運営側の方には、自分がよく知らないままクレーム対応マニュアルをつくることで、結果的に現場が疲弊してしまわないように、ぜひともご配慮をお願いしたいと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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「低い離職率」にもデメリットがあるという小笠原隆夫さんの意見に関する私の考え

hikuitensyokuritsu


こんにちは。タカヤマタクマです。
今回はある記事を読んで大変驚いたので、そのことについて書きたいと思います。以下の記事です。

「低い離職率」にもデメリットがある 会社と社員を円満につなげる人事の話/ユニティ・サポート小笠原隆夫
 
この記事はlivedoor NEWSにも転載されています。多くの人に読まれていることを看過できないと思って取り上げることにしました。 


離職率が低いので、組織が活性化していないとはどういうこと

まず私が雲行きがあやしいと思ったのは、以下の部分です。


採用活動をしている中でも、応募者から「御社の離職率を教えてください」などという直球の質問を受けることが時々あります。「離職率が高いこと」イコール「ブラック企業」の発想があるから、そんな質問が出るのだと思います。  
ただ、「低い離職率」にも、デメリットがあります。 
一番は、人材が固定化して、様々な部分で環境変化が起こりづらいことです。例えば、組織内のポジションが空かないため、昇進がしづらくなります。 

「低い離職率」にもデメリットがある 会社と社員を円満につなげる人事の話/ユニティ・サポート小笠原隆夫


まず離職率が高いことで即ブラック企業を決めつける風潮を嘆いていますが、私は離職率が高い会社はブラック企業だと思います。

この方は一人一人がどういうプロセスを経て辞めているかについて、考えが及んでいないのではないかと思います。

当然ながら、会社を辞める人はこの会社を辞めるべきだという相当な理由があるから辞めるのです。従って辞めるべきだと考える人が多いということは、問題が多い会社ということになります。

ひどい会社は本当にひどいものです。 むしろ離職率が高いということで、かろうじてブラック企業が増長する歯止めになっている感すらあります。

しかもこの方が最初に「低い離職率」ことのデメリットとして挙げているのは、環境変化が起きにくいということです。

組織の停滞やマンネリ化が進むということのようです。 表面的な言葉だけを考えると、一見正しいことを仰っているようですが、きちんと否定しておきたいと思います。

この方は一例として役職定年制などを挙げて、「社内の序列が固定化」を危惧していらっしゃいます。

ただそれはそもそも離職率が高いことと、何か関係があるのでしょうか。私は一般論と具体的なケースと論点がずれていると思いました。

社内の序列で上の人は離職率が高くありません。どんどん入れ替わるのは平社員です。

むしろ離職率が高い会社の上司の立場の人は、ブラック企業の組織風土作ってきた可能性が高い人である為 、辞めてもらった方がいいと思います。しかしそういう人ほど会社にしがみつくものです。

私はこう考えます。

離職率が高いこと  = ブラック企業 ≠ 組織が活性化している

私はむしろ離職率が高い会社の組織の方が停滞しているように感じます。





組織のマンネリ打破には、既存の中堅社員向けの研修が必要

確かに離職率の高い会社は、たくさん人が入ってくるでしょう。ただそれを組織の活性化と言えるかといったら、そんなことはありません。

離職率が高いと新人がたくさん入ってくるというだけです。

その人が育っていったら組織を変革することも期待できるでしょうが、入ってきた時にはまだその会社の仕事に習熟していない社員にすぎません。

マンネリ以前に仕事が回らなくなることで悩んでいる経営者もたくさんいます。

離職率が高く人が常に入れ替わっていくことについて、組織のマンネリ打破が期待できますと言うことは、海で溺れている人を泳いでいますと言うのと同じようなものです。

この方は離職率の高い会社の現状をご存知ないのかもしれません。

離職率の高い会社は常に仕事をまだ覚えてない新人が大勢いて、その他の人は教える暇もないまま慌ただしく仕事をしているというのが、ごく普通の日常風景です。

もしくはろくに教育しないまま無理やり仕事をさせて、業務上の混乱が生じてしまうという悪循環に陥っている場合も多いものです。

しかも離職率が高い場合は、その新人が育って組織に新しい風を吹き込む用になる前に、辞める可能性も高いということを意味しています。

一人前になるまでは、むしろ自分の考えと周囲の考えが違っていても周囲の考えに合わせる事の方が多く、むしろ既存の組織を追認するでしょう。

ブラック企業の問題を調べていると、組織を変革できる中堅社員が育成されていないことが問題の1つだと分かります。

組織を活性化したりマンネリ打破をしたいのなら、離職率が高いのを勘違いでこれ幸いとするのではなく、既存の中堅社員向けの研修などを行って、組織を変革する意識づけをする必要があります。

もちろんその権限の付与がセットとなることが前提ですので、人事制度も修正することになるでしょう。

離職率が低いとぶらさがり社員が増えるのはなぜか

更にこの方は離職率が低いメリットとして、社内でしか通用しないスキルだけで満足してしまって、新しい知識を求めず、結果として企業の生存力が弱くなることを心配していらっしゃいます。

また同じ疑問が湧きます。この方は本当に離職率の高い職場の現状ご存知なんでしょうか。

離職率が高い会社ではむしろ、今では通用しない大昔の常識がまかり通っている傾向にあります。

離職率が高い会社の多くは、昔ながらのワンマン社長のような人がトップを務めていたり、中間管理職の多くもイエスマンばかりになる傾向にあります。

ブラック企業では社内政治に神経を使う比重が大きいため、上の考えがどんなに時代遅れでも従わざるを得ません。結果として、新しいものを取り入れようとする考えになりにくくなります。

企業の成長において人材が大切だというのは事実でしょう。

しかし離職率が高い会社では 優秀な人から辞めて行きます。優秀な人は行動力がありフットワークが軽いため、 転職に対するハードルも低くなるものです。

通常のプロの考え方は、以下のサイトをご覧頂ければと思います。

優秀な社員、まともな人材が辞める!退職の兆候と見抜く為の質問例 プロが教える採用ノウハウ 

上記のサイトではできる人に仕事が集中してしまうことなど、優秀な人が退職してしまう様々な理由が挙げられています。

その中に、同僚の会社に対するモチベーションが低いことも要因として挙げられています。

以下の流れの方が私が考える現実に近いです。優秀な社員の考えをトレースしてみました。

・この会社は大量採用大量離職を繰り返している
・疲弊した社員のモチベーションが低いのも当然だ
・長く勤められる会社ではない。転職をしよう。まずは情報収集からだ
・市場で求められているスキルの分野を勉強しよう
・準備ができたら転職だ

私には離職率を高いから外部の新しい知識を求める人の比率が増えて、会社も安泰だという論理は、かなりのウルトラCの考え方だと思います。

私が思う現実は以下の通りです。

・優秀な人ほど危機感を覚えて、転職に向けて勉強をする
・優秀な社員が転職した後には、社内スキルに長けているだけのぶらさがり社員が残る

そもそも社内でしか通用しないスキルに安住する人がいるのが困るのならば、離職率を下げながらでもできることがたくさんあります。

普通は外部講師を呼んで研修をするとか、多様な資格取得制度を用意することなど、できることはいくらでもあります。 





ブラック企業にお墨付きを与えていませんか?

更にこの方は驚きの事例を挙げています。  


少し前の話ですが、ある会社で「高い離職率」を、成長途中の一時的プロセスと捉えて、人材の新陳代謝を進めたところがありました。 
急成長するような会社では、後から入社してくる人の方が優秀とのことで、その優秀な人材にあおられて、居づらくなって辞めていく人も多かったそうで、そうやって現在の組織の基礎を築いたそうです。 

「低い離職率」にもデメリットがある 会社と社員を円満につなげる人事の話/ユニティ・サポート小笠原隆夫


これは結果的にそうなったから、後付けで言い訳しているにすぎません。

高い離職率のことを成長段階での一時的な状態と考えるというのは、離職率が高いことに対して、開き直っているということです。

会社というのは常に成長を目指していくものですから、その理屈であれば常にずっと「高い離職率」ということにもなりかねません。

ただ問題があると知っているからこそ「一時的プロセス」としているわけです。 数年先にはこういうことはないようにするけれど、今は一時的に我慢してくださいということですよね。それだったら分かります。

この例はベンチャー企業だと思いますが、ベンチャー企業は立ち上げてから起動に乗るまでは基本的に混乱期が続きます。ベンチャー企業がある程度離職率が高いのは仕方ありません。

ただベンチャーには夢があるので、その為に一時的に我慢してくださいというのは分からなくもありません。むしろ頑張ってほしいと思います。

しかし新しく入ってきた優秀な人にあおられて昔からいる人が辞めていくということであれば、これは相当社内の空気が悪い職場ですよね。

成長した今もそれを良しとするならば、その会社に未来はありません。

私はベンチャー期を脱したとしても、このような組織風土を持っている会社が「高い離職率」を脱することはないと思います。その事例を良い事例のように取り上げていることに疑問が湧きました。 

離職率というのはどんなにホワイト企業でもゼロにすることはできませんし、そうすることが好ましいわけではありません。

もし離職率がゼロだとしたら、人を縛り付けていないか心配になりますからね。脱会を認めない宗教みたいなものです。

私は離職率が低いことが、絶対的に善だとは思いません。

その会社の業界事情を勘案した上で、その会社にとっての適正な離職率のようなものは、むしろあってもいいと思っています。

ただこのベンチャー企業のように、社内の空気が悪いことを自慢気に言う人が所属している会社は、適正な離職率にすら程遠いままでしょう。

なぜこのような記事が書かれたのか

この方は人事を専門とする経営コンサルタントのようですが、最後の方で、物事には良い面と悪い面の両方があって「低い離職率」にもデメリットがあるのだと、一般論としてまとめています。

一般論が説得力を持つのは、適切な具体例がある場合のみです。

この方の挙げている具体例はどれも、それは離職率の問題とは関係ない、もしくはそもそも現状認識が違うのではないかと思われるケースばかりです。

私もコンサルタントのはしくれですが、コンサルタントというのは経営陣に懐柔されやすいものです。

そもそも経営者が自分の考えを組織に強いる時に、外部からの意見からこう言われたからとお墨付きを与えることを求められるケースも多いです。

もちろんそれが正しいならば私も後押ししますし、何ら問題はありません。

どんなことでも100%相手が間違えていて、100%自分が正しいような状況はありません。 従って経営者のご意見の中で自分が正しいと思う部分に焦点を当てて、レポートを仕上げることもあっていいと思います。

私がいつも思うのは、経営者の意向も適度に織り込み、結果的にうまくいくように逆算して、きちんと提案に盛り込むことです。

この方はひょっとしてポジショントークをしているのかなと思われるところがあります。

人事コンサルタントは、人材が流動化した方が仕事が増えます。その一方で離職率を下げるということは、組織の体質改善みたいなものですから時間がかかりますし、成果も現れにくいです。

離職率が高いことは経営者や現場では大いに困っている問題ですから、多くの相談が寄せられることでしょう。

この方は社会保険労務士ではないようですから、法律面で後ろ盾としての顧問のポジションを取りにくいと思います。

もし実際にコンサルタントとしてその相談に乗って、離職率が改善したかどうかの結果を毎月突き付けられることに、さぞかし大変な思いしているのかもしれません。

もちろん私の思い過ごしだといいのですが、ただ少し考え方が古いのかなと思われる節が伺えます。

この人は「すごい飲み会!飲み会をビジネスチャンスに変える70の方法」という本にも参加しているようですが、私などはタイトルだけでもうお腹一杯になりそうです。

この方はITの人事がお得意のようです。しかしITは長いこと外資に仕事を取られいく傾向にありますが、外資は昔から飲み会営業みたいな方法はやっていませんよね。

コンサルタントは現実に即して判断しないといけません。だからこそ、私はコールセンターの離職率を下げるべきだと思います。理由はシンプルです。

採用や研修のコストが高まることや、個人にノウハウが蓄積されにくくなり、結果としてコールセンターの質が上がりにくいからです。

これからもその問題意識から記事を書いていこうと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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督促OL 榎本まみさんのクレーム対応方法の記事を読んで思ったこと

ftouclaim


こんにちは。タカヤマタクマです。

今回はクレーム対応の注意点について、オペレーター側と運営側の両面から問題を考えていきたいと思います。


あるクレーム対応方法の記事について

先日あるインターネットのニュースを読みました。

以下にそのリンクを貼りたいと思います。

あの「督促OL」が伝授 クレームや理不尽な要求への言い返し方 LivedoorNEWS 

この記事ではクレーム対応について述べられていました。ポイントはまず最初に謝罪してしまうと顧客との間に上下関係が成立してしまうので、最初から謝罪はしない方がいいということでした。

その代わりに「どうされましたか?」という言葉を返して、相手が優位でこちらが劣位という関係を成立させないというものです。

確かに頷ける部分もあります。客とコールセンターのオペレーターは上下関係ではありません。

そもそもコールセンターのオペレーターは、会社の窓口であって、個人として電話対応してるわけではありません。要するに客と会社の関係です。

もし客が会社に対してクレームを言いたいのならば、こちらは会社を背負ったオフィシャルな立場として対応しなければいけません。

会社を劣位の立場に置いて対応することは、基本的に好ましくないでしょう。

まずは正当なクレームか不当なクレームかの切り分けが先

私は今回の記事の対応方法は、部分的に使える方法だと思います。ただ全面的に賛成ではありません。

なぜ違うかというと、まず正当なクレームと不当なクレームの選別が先だと思うからです。

多くの場合、初期段階では正当なクレームか不当なクレームかが判明していません。その判断によってそれからの流れが全く違ってきますので、そこはしっかり切り分けないといけません。

まず最初の切り分けをしないで、謝罪なしで「どうされましたか?」という言葉を発するというのは、私にはリスクが高い方法のように思われます。

なぜなら顧客は自分がクレームの電話をしたら、最初に謝罪の言葉が聞けると想定している場合が多いからです。

もし正当なクレームを言いたい普通の客だった場合、客のちょっとした気持ちに寄り添わないだけで、不要なこじれ方をしてしまうことがあります。

特に最初に客の感情が昂っている場合、一旦受け止めることが電話対応の基本です。 最初にしっかり客の感情を受け止める、たったそれだけでその後の流れがスムーズになります。

正当なクレームの場合、相手の気持ちをマネージメントする必要がありますが、最初の段階できちんと謝罪しておくことは、私は有効な方法だと思います。

もし客のクレームが正当なクレームの場合、きちんと謝罪して社内で適切に処理することをお約束できれば「状況も分かったし、今後気を付けてくれれば今回はいいよ」などと早期に終結する場合があります。

そのイージーモードで済む可能性を捨てては、とてももったいないと思います。 





謝罪する場合の注意点

中にはこちらが謝罪したことに対して、会社が非を認めたという解釈をされてしまう場合があります。だから私は謝罪の仕方を工夫しています。

「もし弊社に不手際があったとしたら、たいへん申し訳ございません」と返します。

基本的に電話対応はほとんど録音されていると思います。後でスーパーバイザーに電話対応が代わった場合、事前に録音を聞き返すことも多いと思います。

スーパーバイザーがその客との電話対応をした時に、さっきのやつは自分たちが悪いと認めたぞというようなことを、客が主張してくる場合があります。

いえいえそうではありません、録音を聞きましたが、最初の担当者は「もし弊社に不手際があった場合に申し訳ない」と申し上げただけです。そう返答できるように予め録音を聞いて、予防線を張っておく必要があります。

逆に言うと、オペレーターは無条件の謝罪をせずに言質を取られないよう「もし弊社に不手際があったとしたら」という枕詞を付けておきます。

私はこれを条件付き謝罪と呼んでいます。守り固める時に有効です。

基本的にはクレーム時は正当でも不当でも、守りを固めることが基本です。言葉遣いはいつも以上に丁寧にします。

基本的に相手の話をよく聞くことを重視します。中には話を「話を聞いてくれたし今回はいいよ」と終わってしまうことも多いからです。

下手に相手の話を遮って、正論ばかり言っていると話がこじれてしまうものです。 基本的な考え方としては、ひたすら守りを固める、時間をかけて丁寧に話を聞くというのが正当なクレームに対する対応方法です。

ハードクレーマーの場合の注意点

しかし不当なクレームであることが判明している場合は、ある程度最初から断固たる対応をすることが必要な場合があります。

ハードクレーマーだと社内で周知されている客の場合も同じです。

早い段階で防衛線を引き、その防衛戦から一歩も退かないということを、相手に分かってもらう必要があります。

不当なクレームの場合は、最初から話し合っても無駄であるということがはっきりしていますから、相手の気持ちを必要以上に受け止める必要はありません。

ハードクレーマーの場合は、相手の感情負担を考慮する必要がないので、相手の話に矛盾やおかしなところがあれば、そこを丁寧に何度も突いていきます。 言葉遣いは丁寧にしなければいけませんけどね。

できることしかできないしできないことはできない、そう割り切ってビジネスライクに徹するようにしましょう。

またハードクレームだと判断したら、なるべく早い段階でスーパーバイザーに知らせるようにした方がいいと思います。

知らせる方法は手を挙げるとか、何か社内のコミュニケーションツールを使うなどでもいいと思います。それは予め決めておくといいでしょう。

できたら早い段階でスーパーバイザーがその電話対応をリアルタイムでモニタリングするといいと思います。

その上で指示を受けるといいでしょう。オペレーターはスーパーバイザーから指示されたことは、なるべく忠実に実行します。

もし折り返しにできたり、電話対応を交代するように言われたら、すぐにスーパーバイザーに判断を仰ぎます。 私は早い段階からそうなるように調整しながら対応しています。

基本的に多くの会社に対するクレームは、オペレーターの範囲を超えていることが多いですから、オペレーターの段階で話を聞いていてもどうにもなりません。





スーパーバイザーでの対応

私はオペレーターだけでなく、スーパーバイザーもしていたことがありますが、スーパーバイザーはもっと権限が大きいので、無茶なクレームをつける客に対して時には強引に解決に持っていける場合もあります。

たとえば「もしお客様が弊社にそうしたサポートをお求めならば、弊社では対応いたしかねます。それについてご不満がおありでしたら、後で解約担当からご連絡をするように手配致します」とか、相手の脅しが強い場合は「今後の対応策については、顧問弁護士や法務と相談の上で対応を検討させていただきます」などと言うこともあります。

特に解約したくはないが、何らか特別な計らいをしてほしいだけの客の場合、解約する方向でこちらが動こうとすると、とても嫌がるものです。

もちろんその裁量がないのにそんなことを言うと後で問題になるので、いざという時のスーパーバイザーの権限については、事前に定める必要があります。

また更に上に代われという客もいますから、それをお断りできるようにしておくといいでしょう。

スーパーバイザーが対応できないのに、普段その仕事に不案内な上位管理者に電話を代わっても、上位管理者も困るだけです。

どこかのタイミングで一応報告は入れておくといいと思いますが、その時に電話対応を代われと言われたけど断っていいですかと、予め了解を取っておくといいと思います。

「この件については私が最終的な権限を与えられておりますので、ご要望にはお応え致しかねます」などと言うと、客は最初は激怒するものの徒労感を募らせます。

もちろんそこまでやる場合は、最初からハードクレーマーであることが確定しているケースです。

早めにスーパーバイザーを巻き込むと、上ではオペレーターよりも解決できる可能性が高いので、早期に問題を終結できる可能性が高まります。

逆にいうと現場のクレームについてはスーパーバイザーにきちんと一任できるように、普段から組織体制を整備しておかなければいけません。

スーパーバイザーへの権限移譲だけでなく、法務や顧問弁護士への相談するフローをつくったり、訳ありの客を問題ない形で解約できるように契約内容の整備、そして特殊な解約の事例を処理できるスキームを準備しておくといいでしょう。

私はクレーマーに対して今後自社のお客のままでいないように、問題が表面化した時点でしっかり排除できる仕組みづくりが大切だと思います。

クレームに対しては組織的な対応が基本

私はクレームの対応はオペレーターの段階で全て解決しないように考えることが、とても重要だと思います。

もし今回のように初期段階での謝罪を避ける運用をするとしたら、オペレーターに心理的に負荷がかかることが予想されるので、組織的にそういう対応をすべしというバックアップする体制を整える必要があります。

そうしないとオペレーターが孤立して矢面に立ってしまいます。

「さっきの奴の対応はなっていなかった、謝罪の一言もない」と言われた時に、「なんでさっきはあんな電話対応をしたの」と上司から言われたら、オペレーターの立場がありません。

判断の権限もないまま不当なクレームの対応をさせられて、ちょっとした細かな判断ミスを揚げ足を取られたことが原因で辞めていったオペレーターを、私は何人も知っています。

クレームの前線でオペレーターが武器がないまま単独で戦う状況を放置してはいけません。

もしこの記事のように早い段階で謝罪を回避する副作用が大きそうな電話対応をする場合、必ず組織としての意思統一をはっきりさせておき、オペレーターの教育にも反映させるべきです。 

そういう整備ができていたら、オペレーターはより自信を持ってクレームに対応できるようになりますし、クレーム起因の離職も少なくなると思います。

このインターネットの記事を書いている榎本まみという人の話で私がすばらしいと思ったのは、オペレーターの心を守る、そこを重視してるところです。

私も同じ問題意識もありますし、そう思えるコールセンター関係者が増えてくればいいなと切に願っています。

今回のニュース記事を読むにつけ、やはりクレームはオペレーターではなく組織としての対応が必要だという思いを強くしました。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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トークスクリプト(コールスクリプト)のメリットと作成時のポイントについて

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こんにちは。タカヤマタクマです。

トークスクリプトを作成しないコールセンターはないと思いますが、効果的に作成し運用しているコールセンターもまた少ないと感じています。

今回は当たり前だけどうまく機能しているケースも少ないこの問題について述べていきたいと思います。


トークスクリプト(コールスクリプト)のメリット

トークスクリプトとは電話応対をする上での台本みたいなものです。

こういう質問を受けたらこう答えるというような、シナリオのようなものだと思っていただければ良いでしょう。

会社や人によってはコールスクリプトと呼ぶ人もいますしセンターによって呼び名は異なるかもしれませんが、どのコールセンタでも必ずそういうものがあります。なぜトークスクリプトが必要か、以下にメリットを挙げたいと思います。

1.電話応対の品質が一定になりやすくなる 
2.間違えた回答をするのを防ぐ 
3.新人が業務に慣れやすくなる

人によっていうことや対応方法が違うと、電話をかけてきた人が混乱しますし、コールセンターとしてどうなのかという根本的な姿勢が問われてしまいます。

必要か必要でないかと言ったら確実に必要なものです。

ただその作成時に注意をしないと、本末転倒になったり、うまく機能しない場合があります。 これから作成時の注意点に詳しく触れたいと思います。

作成時にオペレーターも参加させる

トークスクリプトは管理層だけでつくらないことが重要です。たとえSVを入れても、現場のオペレーターを入れて検討する必要があります。

なぜ現場のオペレーターを入れなければいけないのか。それは電話応対の現場が分からない人が作成したスクリプトは、間違いなく機能しないからです。

電話対応では実際にやっていないと分からないことがあまりにも多いので、それが分からない人だけで勝手に決めてはいいものができないということです。

私はこれまで勤務してきたコールセンターでも上意下達のような形でトークスクリプトを指示されたことがありましたが、現場のことに無知なことが明らかなトークスクリプトがいきなり決定事項として降りてきた時の衝撃は、なかなかすごいものがあります。

上はこんなにも分かっていないのだと現場では怒りや悲しみの感情が渦巻きます。もちろんそんな環境でオペレーターが最高のパフォーマンスを発揮できるはずがありません。

現場では機能しないスクリプトを管理層だけで作成して、上意下達のような形で現場に伝えると「これ本当に使うんですか」というリアクションが必ずあるものだと思っていただきたいと思います。

実際に私は何度もそういう場面を目撃していますが、まずそのクレームの窓口となるのはSVです。しかしSVとしても上からの指示であるため、使ってくださいと言うしかありません。

ただそのまま使うと現場が混乱します。

そして私が見聞きした範囲で申し上げると、そういう場合次第にスクリプトは形骸化します。問題のあるスクリプトを現場が改変して使うようになります。

そうすると先ほどトークスクリプトを作成する理由として挙げた、電話応対の品質を一定にすると言う効果が失われます。

ただこれは明らかに管理層がに非がある事例です。 現場のことを知らない管理層が、なぜ日々現場で対応しているオペレーターに、このように対応すればうまくいくと指示をしてうまく機能すると思えるのか、既にその考え方自体がおかしいともいえます。

作成にあたっては、管理層、 SV、 オペレーターを入れたチームを編成するのが理想的です。

作成したトークスクリプトは最終決定の前に一度現場に伝えて、意見を受けて修正するプロセスがあってもいいでしょう。

自分たちが決定に関わったトークスクリプトは、現場にとって自分たちのトークスクリプトです。押し付けられたものではありません。 そのためトークスクリプトが遵守される可能性が高くなります。

トークスクリプトが機能するには、面倒でも意見を吸い上げ、一度現場の意見を受け入れて訂正するという、命を吹き込むプロセスが必要です。





常に見直しや改善をしていく(PCDA)

一度作成したトークスクリプトは、業務内容や環境の変化によって随時変更するといいと思います。これもトークスクリプトが形骸化しないため必要なメンテナンスです。

ただしオープニングやクロージングなど、トークスクリプトの根幹に関わるような骨組みの部分は、あまり変更しない方がいいと思います。

なぜなら特にオープニングの文言は口癖のようになっているオペレーターも多いですし、またよく電話をかけてくる客にとっても、窓口を間違えたのではないかなどと混乱することがあるからです。オープニング 、クロージングは基本的によほどの理由がない限り変えてはいけません。

ただしそれ以外のところは、随時見直しをしていく必要があります。

先ほどトークスクリプト帰るのは、業務内容や環境の変化など外部の変化によって変更するのがいいと書きました。その種の変更は基本的に変更せざるを得ないと言うものです。

しかし私はそうした外部環境の変化だけではなく、対応品質向上を目的として積極的に見直しをしてくべきだと考えます。

特に私がご提案したいのは、トークスクリプトを実際に運用してみて、客から受けた質問を再度予め織り込んでおく変更です。攻めのトークスクリプト変更といえるかもしれません。

例えば以下のようなケースを想定していただければと思います。

変更前
「このサービスはオプションをつけると1年間延長になります。さて次に…」

こういうトークスクリプトがあるとします。このスクリプトを用いると逆から必ず次のような質問が返ってきます。「オプションって何だ」「料金はかかるのか」「オプションを付けるにはどうしたらいいのか」などです。

上記の例では、すぐに次の説明に移行する流れになっていますが、実際の電話応対の現場では「オプション」という言葉に反応した客から様々な質問が投げかけられます。

そこで次のように変更したとします。

変更後
「このサービスはオプションを付けると1年間延長になります。オプションの名前は自動延長オプションというもので、税込で月額108円の料金です。お申込みの場合は毎月の料金に加算されてご請求させていただきます。お申込みはいかがいたしましょうか」

この例の通り、トークスクリプトを実施した結果、客から出てくることが多い質問は、予めトークスクリプトに織り込んでおくと良いでしょう。

ただ何でもかんでも織り込んでおく必要はありません。実際に運用して質問が多かったものだけを織り込むようにします。

この変更によって得られるメリットは二つです。

1.現場でより機能するトークスクリプトになったため、遵守率が上がる
2.新人が業務に入る時に仕事に慣れやすいというメリットが損なわれない

もちろん見直しする時は、作成時と同じく現場のオペレーターをメンバーに入れて改善していくと良いでしょう。アンケートなどで予め変更点を洗い出しておくのも一つの手です。

会社側の都合だけで作らない

管理層とオペレーターでトークスクリプトを作成したとしても、肝心の客にうまく届いていない場合があります。それは会社側の都合だけで作られたトークスクリプトだからです。

オペレーターはより現場に近いといっても基本的に会社側の人間です。どうしても会社側の視点に立った説明になりやすいのは避けられません。

ではどうしたらいいでしょうか。ここからはその窓口の性質によって対応方法が異なります。

テクニカルサポートのような技術的なサポート窓口の場合、その電話応対で解決したかどうか、ある程度は再入電があるかどうかによって判断できます。

もちろん違う件で再入電となる場合もあるので、確実な確認方法ではありません。しかし解決したら再入電は少なくなるものです。

再入電があるかどうかはデータとして確認することができます。ここからは管理層の出番です。

再入電の多い問い合わせ内容は何か、なぜ再入電となったのか、分析する必要があります。そして分析した結果に共通点があれば、トークスクリプト変更のヒントが見つかる可能性があります。

また営業職に強い窓口の場合、最終的にもっと商品の申し込みの率が低い製品やサービス、そのトークスクリプトの見直しから始めましょう。

そのトークスクリプトに客から見たメリットがきちんと説明されていれば、購入率が上がるはずです。言葉や言い回し、どこかテコ入れできるところがないか検討する必要があります。

どちらの場合でも会社側の立場からしか説明していない場合、会社側の人間がいくら考えても解決方法が見えてこない場合があります。そこで客からのリアクションをデータから拾い上げて推測するといいでしょう。





トーク例と箇条書きを分けて作成するメリット

コールセンターによってはトークスクリプトを大変厳格に運用しているところがあります。厳格に運用するのは、冒頭で述べたようなトークスクリプトのメリットをより確実に得たいと思っているからです。

しかし私はそうすることに反対です。そこには同じ説明をすれば客は同じように受け取るという、ある意味でとても楽観的な考えがあるからです。

こちら側がどんなに厳格に運用したとしても、必ず客側での受け取り方の差異があります。もし厳格に運用するならば、相手の受け取り方や理解力などの違いにも配慮しなければいけません。

こちらがどんなに完璧だと思うトークスクリプト作成して説明したとしても、それでは理解できない、もしくは違う意味で理解する人がいるものです。

現場のオペレーターは、その辺りを柔軟に判断して電話対応しています。つまり客によって説明の仕方、説明にかける時間、話の持っていき方などを変えるものです。そしてそれは多くの場合、良い方向に作用します。

トークスクリプトを厳格に運用することは、その柔軟性を発揮できなくするということです。そこで私から一つ提案があります。

トークスクリプトは、あくまでトーク例として作成します。

変更前 →トークスクリプトのみ
変更後 →トーク例 + 要点の箇条書き

こういう風にします。 新人はトーク例を使って説明します。しかしベテランはトーク例を使わずに、箇条書きの方を見て説明します。 箇条書きとするのは、その時に説明をすべきことが抜けていないか、チェックリストとして使ってもらうためです。

ベテランは自己流で説明してもいいけど、この内容は確実に入れておかないとNGという目的で作成しておきます。

箇条書きはあまり多くしすぎない方がいいでしょう。多くなりすぎる場合は、トークスクリプトを適切に分割して、その段階で説明すべきことの分量を減らします。

また細かいことですが、箇条書きの順番は 前後に因果関係のある場合はその順番、因果関係がない場合は重要度が高いものから記載します。

トークスクリプトは作成すること自体が目的ではありません。現場で機能するようにしなければいけません。そのためにこういう工夫の方法もあります。

最後にお伝えしたいこと

冒頭でトークスクリプトは必ず必要だと申し上げました。アリバイづくりでとりあえず作成しておこうという発想は厳禁です。面倒でもより機能するトークスクリプトを作成しなければいけません。

その面倒な作業をした結果得られる二次的な効果を申し上げておきます。

上が決めたトークスクリプト現場に与えるという方式だと、現場で機能しないとうスクリプトであるため、現場では変えて使うことが多いと申し上げました。 つまりなし崩し的に変更をされてしまうということになります。

それに対して上はなし崩し的に追認をするということが多いように見受けられます。それでは組織全体として正式な判断ではなくなります。

そのトークスクリプトをオペレーターが自己流に変えた結果、問題が起きた時のことを考えてみてください。 

トークスクリプトのままきちんと言ったのにクレームを言われたら、オペレーターに責任はありません。しかし自己流に変えた場合はオペレーターの責任になることがあります。

その時に現場のオペレーターを矢面に立たせてはいけません。オペレーターとしては上から指示された使えないトークスクリプトを良かれと思って変更しただけかもしれません。元はといえばトークスクリプトの信頼性が低いことが根本の原因です。

トークスクリプトをきちんと機能させることは、オペレーターを守る為、そしてそれによって組織を守る為だと思っていただく必要あります。

またトークスクリプトと言っても、それは組織としての守るべきルールです。トークスクリプトを守らないということは他のルールを守らないということにも繋がりかねません。トークスクリプトを変えて使うことが当たり前になってしまうと、他のルールも守ることに対しての意識が下がります。

例えばトークスクリプトの少々の変更はまだしも、会社側にとって絶対に言ってはいけないこともあります。

先ほど箇条書きなどをご提案したのはそのためです。会社としてはこれだけを伝えたらトーク例の改変は許容するけれど、ここからは許容できないという一線をきちんと引いておくべきだと思います。

組織としての秩序維持するため、トークスクリプトをきちんと作成し、メンテナンスすると問題が発生しにくくなります。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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良いQC担当者の重要性と採用する時の見極め方について


Qualitycontrol

こんにちは。タカヤマタクマです。
今回は初めてQCについて書きたいと思います。

ご存じない方のために説明すると、QCとはクオリティコントロールのことで、つまり電話内容を評価をして応対品質を高めることです。

通常コールセンターにはQC担当者がいて、定期的にオペレーター全員の対応内容を聞いてその評価をします。それを受けて定期的に面談をして、どうしたら改善できるかオペレーターと話し合います。

それによってコールセンターの品質を維持するという役割を担っています。


QC担当の仕事について

私はSVとオペレーターの経験はありますが、QC担当者の経験はありません。ただ私はこれまで何人ものQC担当者と接してきました。

ある時はSVとして、又ある時はオペレーターとして接してきました。すると能力の高いQC担当者もいれば、能力の低いQC担当者もいることが分かります。便宜的に前者を良いQC担当者、後者を悪いQC担当者と呼ぶことにしたいと思います。

QC担当者というのは一方的に評価をする特権的な立場です。評価される側に回ることはまずありません。とても強い立場と言えるかもしれません。だから良くも悪くも安住しやすいと思います。

また数字や実業務とは切り離されている為、担当者の良し悪しが見えにくい側面があります。もしそれが顕在化しているとしたら、よほどひどい場合だけです。

しかし注意して見ていると良いQC担当者と悪いQC担当者の違いが見えてきます。 今回はその見分け方を考えていきたいと思います。

担当者によっての考え方や意識の違い

QC担当者は電話対応の品質を判断する側です。しかし本来はオペレーターの電話対応の品質を高めるために評価するという前提があります。

そこが形式的になっていないかが問題です。私が一番違うと思うのは、そのあたりの考え方や意識の違いです。

私から見て悪いQC担当者とは単に電話内容を評価することだけをしている人です。ある意味一方的に評価をするという安全な役割に閉じこもっていて、電話対応の品質向上に対する熱意が見えない人です。

もちろん電話対応を向上するためのアドバイスはするでしょう。しかしただ単にその人の対応の悪いところを見つけて、その改善をするために表面的な改善点だけを指摘して、あとは本人の努力任せにしているだけです。

そうした形式的で表面的なアドバイスで電話対応品質が向上するのなら、誰も苦労しません。このタイプの人は電話対応品質が高くなるかどうかは、自分と切り離して考えがちです。

確かに評価だけしていれば自分の仕事を果たしているように外からは見えると思います。しかし極端に言えば、電話対応の品質を向上させられないのであればQC担当者も必要ありません。

一方良いQC担当者は評価だけでなく、品質向上というゴールを見て仕事をしている担当者です。

良いQC担当者の場合は、まず電話対応の品質を高める目的があって、そのために逆算をして改善点を見つけるために評価をするのだという、正しい認識の仕方をしているように思います。

応対品質を向上させるために現時点での評価を行う。もし悪いところが見つかったとしても、これから改善をしていくための足がかりとなる。だから悪い評価が出たとしても、それ自体は改善していく契機にすぎないし、過剰に気にする必要はない。 こんな感じです。

このことは私がSVとして働いていた時、素晴らしいQC担当者に出会い、本人からそういうようなことを言われたことがあります。

良いQC担当者の場合は、評価は改善するプロセスの一環と考えている。ゴールではない。そこが大きな違いのように思います。

やっている仕事内容も違う

その意識の違いが実際の仕事にどう表れているか、これから説明したいと思います。

悪いQC担当者はオペレーターを評価するところ時間をかけます。だから電話対応を聞くことにとても時間をかけています。まるでそこが自分の仕事の聖域ではないかと思っているかのようです。

ある意味で受け身の仕事の仕方と言えるかもしれません。なぜならオペレーターの評価をしていれば最低限自分の仕事をやっているように見えるからです。

またその評価の仕方についても、過度に客観性を主張しようとしているようなところが見受けられます。

QCというのは客観的な評価によってなされるべきものなので、客観性を重視することは間違いではありません。しかしまるで鬼の首をとったかのように客観性を盾にして、オペレーターに圧力をかける人は良いQC担当者ではありません。

QCはどんなに客観的な指標を整備しても恣意的な判断が介入する余地が少なからずあります。本質的にQCは客観的な判断としては限界がある。まずはそれをきちんと押さえておいた方がいいと思います。

悪いQC担当者の場合は、自分の聖域を守るためか自分の評価がとても客観的であると過剰にアピールするところがあるので、そこがひとつ見極めポイントになるかもしれません。また客観性の過剰なアピールは違う目的を伴っている場合があります。

私がSVだった時にQCの評価がとても低いオペレーターがいましたが、私はそれほど悪い対応をしていないと思っていたので不思議に思っていました。

しかし良いQC担当者になってから、その担当者の評価が大きく上がりました。それは私が実感しているのと同じぐらいになりました。おそらくQC担当者との個人的な相性などが影響していたのではないかと思います。 

では一方、良いQC担当者の場合は、電話録音を聞くことばかりではありません。評価をするために関係箇所に問い合わせたり調べたり、そういうところに時間を使う比重が増えたように思います。

電話対応というのは言葉だけの問題ではありません。電話録音ばかり聞いていても判断しようがないところも多いと思います。それは個別の事情があるからです。

例えばこの時は混み合っていたからこの例外的なフローで対応するなどと、臨機応変に対応することがあります。また一時的な判断の変更なども数多くあります。SVからの指示でネガティブな方向に話を持っていく場合あります。

悪いQC担当者が電話録音だけで判断しているのに対して、良いQC担当者はその判断のもとになる情報きちんと確認するところから始めます。

ちなみに私がSVをやっていた時に出会った良いQC担当者は、自分が判断間違えていないかどうか、SVである私によく確認しに来ました。対象となる録音に特別な要素が含まれている場合は、きちんと除外して違う録音を対象にしていました。

その前のQC担当者はほとんど聞きに来ることがなかったので、随分仕事ぶりが違うんだなと思いました。

評価の背景を理解してから評価する。例外的な判断の録音は除外する。

考えてみると当たり前のように思うかもしれませんが、特権的に他人を評価する立場であるQC担当者の立場からすると、その面倒な作業を省きたいと思っても不思議はありません。

そのQC担当者の担当人数にもよりますが、評価する時に必要な下調べをしたり背景を確認したり、そういうことに時間を使えるのが良いQC担当者の時間の使い方だと思います。





違いはオペレーターのパフォーマンスにどう現れるか

悪いQC担当者の場合は基本的にオペレーターの対応品質が上がりません。オペレーターとの面談の時も、悪い点を指摘して表面的なアドバイスをして終わりです。 

しかもパフォーマンスが上がらないだけは済みません。QC担当者とオペレーターの面談の場が吊し上げの場になりがちなせいか、オペレーターの離職率が上がってきます。

一方良いQC担当者は長期的に見て電話応対の品質が向上したと実感できるケースが増えてきます。 特に電話対応の品質低い人に顕著に現れる傾向にあります。

もちろん元々良い対応をしていた人も対応品質が向上しているのかもしれませんが、その違いが現れにくいだけかもしれません。

一方電話対応品質の低い人はその原因を確実に取り除いてあげるだけで、黙っていても品質が向上してきます。 

コールセンターの品質とは、減点法で判断される場合が多いと思います。残念ながら良い対応をして当たり前だと考えられがちです。そこで矢面に立ちやすいのは、電話応対の品質が低めのオペレーターです。

クレームなどは電話対応品質の低い人が多いので、全体が底上げされるとクレームも減ってきます。

ではそこで、電話対応の低い人は辞めていけばいいと考える人がいてもおかしくありません。

向いていないんだから、本人にとっても会社にとってもいいことだと。 冷徹なようで真実を突いているように思うかもしれませんが、実際にコールセンターの現場で長年働いてきた私から見ると、その判断は正しくありません。

なぜなら電話対応品質は低い人にとって居心地が良くない職場は、同様に良い電話対応する人にとっても居心地が良くない職場だからです。いじめが多い職場がその対象になっていない人にとっても、居心地が悪い職場なのと同じです。

電話対応の低い人だけは辞めていけばいいかもしれませんが、現実としては良い電話対応する人ほど先に辞めていくものです。良い電話対応ができる人は全体に判断が早めでフットワークも軽いですから、良い職場かどうかの見極めや行動も早いです。

ちなみに離職率が上がると当然、新人の比率が上がってきます。コールセンター全体が素人集団化してくると、電話の応対品質は低めで固定になります。

従って電話対応の品質が低い人を底上げできるかどうかは、コールセンター全体の品質を考える上で1つのバロメーターになります。

甘い理想論ではなく、現実を冷静に考えた結果として、電話対応の低い人はきちんと育てることがコールセンター全体の品質の底上げに繋がるのです。

QC担当者を採用する時は特に重要

この記事を読んでいる方が、QC担当者を採用する権限を持つ立場だったとしたら、以上のことを念頭においていただくといいかもしれません。

もし前職でQC担当者していた経験がある人いたならば、前職ではどういうところに気をつけて仕事をしていた聞いてみるといいと思います。

もしそこで評価の客観性などについて過剰に重点を置いてる場合は、悪いQC担当者である可能性が高いです。 ある程度は客観性を確保する努力はするが、評価はあくまで電話対応を改善するプロセスとして捉える人は丁寧な仕事をする可能性が高いです。

「QCの役割は評価で終わりではありません。オペレーターが自ら改善していけるお手伝いをしていきたいと思っています」と言うような人だったら当たりでしょう。

QC担当者はコールセンター全体の品質を左右するとても重要な役割です。採用には慎重にも慎重を重ねて、その人の考え方を聞いてを判断する必要があります。

QC担当者の良し悪しは、時間が経たないとわからないことが多いと思います。もし管理者や SV、 オペレーターがどんなに努力しても、QC担当者に問題ある場合はコールセンター全体の品質がじわりと低下してしまいます。

数字として良し悪しが表れにくい、実際の業務に支障が起こりにくい、そういう意味でQC担当者が外れの場合でも表面化しにくいですし、実態の把握も困難です。 また辞めさせるべき決定的な証拠も得られにくいでしょう。

しかし外れを引くと長期的にコールセンターの運営に軋み生じて低迷します。

それだけに採用時の重要です。ぜひこれらの内容を考慮していただき、QC担当者の重要性を再確認していただければと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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混み合う日や時間帯をホームページに掲載するメリットについて

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こんにちは。タカヤマタクマです。

今回はコールセンタの電話の混雑を緩和する方法について取り上げようと思います。

混雑の解消策としては様々な方法がありますが、中にはとても簡単な方法もあります。今回はその最も手間がかからない方法をご紹介します。


コールセンターの混雑は予想可能

コールセンターは混み合う時間が決まっています。

ほとんどのコールセンターは受付時間の開始直後が混み合います。しかもその混み合い方は他の時間帯の比ではない場合があります。他の時間帯がどんなに空いていても、窓口開始直後だけは混み合うことが多いと思います。

また土日もやっているコールセンターの場合、土日の朝一番の混み方は他の曜日の比ではありません。特に土曜日の朝の電話の多さといったら、気が重くなるオペレーターも多いと思います。

またオペレーターにもお昼休憩があります。朝から夕方まで働くと途中に休憩時間を入れなければいけませんが、通常は交代でお昼に入ることが多いと思います。入電数が変わらなくてもオペレーターの人数が減るのですから、その分だけ電話は混み合います。

朝一番とお昼時が混み合うコールセンターが多いとは思いますが、コールセンターの性格によっては他の時間帯が混み合うこともあるでしょう。

更には1日時間帯だけでなく、その日1日単位で混み合うかどうかについてもある程度予測はできます。

お昼だけでなくオペレーターのシフトは基本的に前月には決まっていますから、入電数予測と照らし合わせると、その日に電話が混み合いそうかどうかは予測できるはずです。

多くのコールセンターでは事前に電話がどのくらいかかってくるか予測していると思います。私もその予測データを作成する担当だったことがあります。

その予測は寸分狂いなく当たるわけではありませんが、突発的な事態が発生しない限り、大きく外れることはほとんどありませんでした。過去のデータを見て、曜日の周りなども考慮するとおおよその入電予測数は事前に判ります。

後はオペレーターの稼働人数を割り当てると、その日1日混みそうな日は特定できます。

簡単な負荷分散の方法

それだけの予測情報があるのですから、事前に負荷分散の対策は立てられるはずではないでしょうか。

いくつかの方法が考えられますが最も簡単な方法は、それは混み合うことが予想される時間帯や日を、サポートの電話番号載せている書類やホームページに記載しておくことです。

たったそれだけのことで、混むんだったら時間をずらそうと考える人が必ずいます。

緊急の用件がある場合はそれでもかけてくるでしょうし、掲載してもそれを見ずにかける人もいると思います。しかし待ちたくないと言う人も多いものです。

先ほど述べたように混み合う時間帯や曜日が分かっているんだったら、その情報を判りやすく表にまとめて電話番号のそばに記載してあげるだけで、見てくれる人は見てくれます。

それは客に対する適切な情報提供です。オペレーターに対して顧客満足を要求するならば、運営する側もきちんと顧客満足を考えなければいけません。

契約や購入時の書類については、「窓口開始直後は混み合うことがあります」などと比較的簡単な注意書き程度でいいと思いますが、企業のホームページではもう少し詳しい情報を提供するといいと思います。

企業のホームページでお問い合わせの電話番号が記載されているページに、混雑が予想される月次もしくは週次の予測を載せるといいでしょう。

実際そうしてる会社もありますが、ほとんどの会社はしていません。そうすると長い時間を待ちたくない人は朝イチにはかけないでしょう。至急のご用件でない人も時間をずらしてくれます。

こちらから混雑予想の情報提供することにより、お客様が自分にとって最適な行動を選択してくれるようになります。

私は経営学を学んできました。よく経営学の世界ではよく「平準化」という言葉が出てきます。

混雑予測の掲載は「需要の平準化」を意図したものです。電話が集中してかかってくることを放置すると、それによる機会損失や追加コストが発生することになります。





ホームページ掲載時の注意点

ある企業に問い合わせる場合、ホームページで電話番号を調べてからかけるケースも多いと思います。

混雑予想の情報はそのページに掲載しておくといいと思います。その際、その日全体の混み具合だけでなく、混み合う時間帯を明確にしておくといいと思います。

混み合う時間帯や日は赤、そして空いている時間に近づくにつれ白や青など違うよう色分けするなど、直感的に混雑の具合を把握できるようにしておくといいでしょう。

混雑予測は月次にしてもいいと思いますが、私の考えでは一週間先の日毎、時間毎の混み合い具合を掲載した方がいいように思います。

なぜならあまり多くの情報を掲載すると見ない人がいます。というより基本的には見ないものです。見てほしい情報は絞り込んだ方が得策です。

他に注意点といえば、細かいことのようですがリンクで別ウィンドウを開くよう誘導するより、電話番号が書かれたページにそのまま掲載した方がいいです。

リンクがあってもクリックする割合はそう高くありません。お問い合わせをする人は電話番号が分かればそれでいいとすぐにそのページを離脱する傾向にありますから、見るべき情報を絞って掲載して、リンクをクリックするなどの余分な手間をかけないようにすべきです。

もし自分が問い合わせる側に立った場合、お問い合わせの電話番号を掲載しているページに辿りつき、電話番号をメモしたらそのページをすぐに閉じてしまうのではないでしょうか。

だからこそ混雑予測の情報を掲載する時は、ページ上でのナビゲーションを充分考えて、その情報が目立つように工夫をしないといけません。

言われたから掲載しました程度ではアリバイづくりにしかなりません。多少強引にでも目に触れさせるぐらいのことをしないとうまく機能しません。

一度掲載したはいいけれど注目されていないと思われた場合は、どの位置にどういう風に掲載したらより注目してもらえるか改善のプロセスを回していく必要があります。

期待できる効果

混雑が緩和されると顧客満足が高まり、クレームが減ります。それが一番大きなメリットです。

しかしそのメリットについてはもう少し説明しておく必要があります。単純に混み合うことが減ったから、クレームが減るということだけではありません。

朝一番などはそれでも混雑が完全に解消されることはありません。もちろん混雑度合いが緩和されますが、刻一刻と変化する中では長時間待つ人も出てきます。

しかし予め混むことを予想してかけた場合はクレームに発展しにくいものです。

こんなに混むとは思わなかったのに長時間待たされたという気持ちの上でのギャップがクレームを生みます。かける人に待つ準備ができていないまま待たされると、待っている間にイライラが募るものです。

しかし混むことが分かってかけたら、クレームが発生しないとは言いませんが、その種のクレームが減ります。不当に待たされたという気持ちになりにくいからです。

クレームになるとオペレーターだけでなくSVなどの稼動も圧迫するものですが、そういう突発的な事態も減ってきます。

もちろん混雑予想を掲載するということだけで、すべてバラ色のコールセンター運営とはなりませんが、これほど簡単なことすらできないのならばより良い運営は望めません。

これからコールセンター運営を改善する一番最初の一歩と言ってもいいと思います。ちなみに今回ご紹介した方法の背景には、経営学の世界では情報の非対称性の解消をする「シグナリング」と呼ばれる考え方があります。

シグナリングとは多くの情報を持っている側がより少ない情報しか持たない側に情報提供をすることにより、不要なトラブルを避け互いの利益となる最適行動を選択させるようにする手法のことです。

これから私が改善のご提案する時に度々ご紹介する考え方ですので、もしよければ覚えておいて頂ければと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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ウィキペディア(Wikipedia)で指摘されているコールセンターの問題点から見えてくるもの

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こんにちは。タカヤマタクマです。

今回は Wikipedia でコールセンターの問題点として取り上げられていることについて書きたいと思います。


Wikipediaで指摘されているコールセンターの問題点の要約

どういう問題点があるかは以下のリンクをご覧ください。
コールセンター - Wikipedia

読むのが面倒な方の為に、要点を以下に列記します。

1.予算不足などにより、オペーレーターが足りず、電話が繋がらない
2.電話が繋がらないことからクレームに発展している
3.クレームにより精神的なダメージを受け、離職率が高い
4.アルバイト、派遣などの雇用形態が多く、離職率が高い
5.窓口が細かすぎるので、かけ間違いが発生しやすい
6.スキルレベルが異なり、違う回答を言われることがある
7.不適切な案内によるたらい回しが多い

私は比較的よくまとまっていると思いました。もちろんまだまだ問題はありますし、大きな問題でも取り上げられていないと思われるものもあります。足りていないと思われる重要な問題は、このブログでこれから取り上げていきたいと思います。
 

問題点から見えてくるストーリー

私はここで取り上げられている問題点から、あるストーリーを読み取ることができるように思います。

上記は元の文章を要約しただけでなく、順番にこだわってみました。元の文章は問題点の並び順がバラバラなので分かりにくいのですが、私は行間を読み並び替えることで、コールセンターが悪循環に陥るストーリーが浮かび上がってくるように思います。

以下に行間を補って私が読み取ったストーリーを詳しく述べていきます。

限られた予算では充分な人数を確保するのが難しい。オペレーターを雇用しても、人員数が足りないことに由来する理不尽なクレームに直面すると簡単に人が辞めていく。

離職率が高い為、労務コストの高い正社員での採用はためらわれる。そこで手軽に人材を調達できるアルバイトや派遣という雇用形態での採用を中心にせざるを得ない。特に労務面のリスクを自社に抱えなくても済む派遣会社に依存する傾向がある。

しかし流動化しやすい雇用形態では、離職率の高止まりが常態化してしまう。コールセンター全体としても対応品質が安定しにくい。スキルも一定品質を確保しにくい。

人の出入りが多くなると採用してから受電するまでの期間を短縮しないと、現場も回らないし、もとより少ない予算を更に圧迫する。

運営側は新人が早く電話対応できるように、窓口と役割を細分化させることによって、覚えることを減らそうとする。それによって採用してから電話対応できるまでの期間を短縮しようとする。

窓口が細分化されると顧客が適切な窓口選択をすることが難しくなり、窓口選択を間違えた場合、かけなおしが多くなる。するとかけなおし手間や再度ヒアリングをするなど、お客様とコールセンタの双方にとって無駄な作業が増える。

結果ますます発生している作業量に対して必要な人員が膨れ上がって、予算を確保することが難しくなる。人員の充足率が下がると電話が繋がらないことから派生するクレームが増えて、離職率が更に上がる。以降この繰り返し。



カギを握るのは離職率の改善

この負のサイクルはどこかで断ち切らないといけません。それはどこでしょうか。

もちろん予算が潤沢にあれば良いことは言うまでもありません。しかし電話サポートというのは顧客の維持コストです。野放図にコストが増えることは容認できないものです。

私も現在は個人事業主ではありますが、帳簿をつけて経営している立場ですので理解できます。

もちろん意識を高く持って電話サポートは、未来に得られる利益に対する投資だと考える人もいるでしょう。しかし投資でも投資効率は考えなければいけません。

必要な予算を確保することは大切ですが、予算を低めに抑える圧力はある程度前提にしないといけないと思います。

ではどうしたらいいか。私は離職率の改善がカギを握ると思います。ここは工夫次第でなんとかなります。しかし同時に運営する側の甘えが出やすいところでもあります。

まずは運営する側の意識改革が必要です。離職率が高いということは、キャッシュアウトであると明確に意識して取り組まないと結果が出るはずがありません。

会計をやっている人はご存知の通り、キャッシュアウトを抑えると利益が増えます。だから離職率を下げるということは、利益を得る為に必須であるという意識で取り組む必要があります。

個人の適性の問題、直属の上司の管理能力の問題などと逃げてはいけないところです。組織的に対応しなければいけないところです。

ただ離職率を抑えることは、一朝一夕にできる対策ではありません。いわば体質改善が必要です。簡単ではありませんし、常に改善のプロセスを回していくことが必要とされます。

その具体的な対策については、これから何度か触れていくことになると思います。これからもこのサイトをご覧頂ければと思います。 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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スーパーバイザーの人事でよくやる間違いについて

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こんにちは。タカヤマタクマです。

今回はスーパーバイザーの人選をする時の注意点を取り上げたいと思います。


スーパーバイザーによくある人事配置

 スーパーバイザーの人選は大変重要です。なぜなら現場の品質を直接左右するからです。

しかし上からは現場監督程度にしか思われていない場合があります。そのため大変残念な事態が起こることがあります。

私がこれまで所属していたコールセンター全てであったことですので、おそらく珍しいことではないと思います。ある日突然その業務の経験がない人が他から来て、スーパーバイザーになることがあります。

その人は会社のスライド人事であったり、高学歴で高いスキルを持っていた人間であったり、様々なパターンがありましたか、現場経験がなく他から来た人が一度たりともきちんと機能していたためしがありません。


スーパーバイザーはオペレーターから相談を受け、指示を出す仕事です。しかし他から来た人は、適切な答えを出すことができません。またそれを求めるのも酷というものです。
 

誤った人事の背景にある考え方

この落下傘的人事の背景には、誤った考え方があると思います。


その人が優れた人だからその仕事が務まるだろうという楽観的な考え方です。 実際にスーパーバイザーの仕事に就いた人は、東京大学、一橋大学、しかも大学院卒と言ったハイスペックな人達が多かったように思います。


しかし誰一人として有効にその現場で機能していた人はいません。

本来は一定期間現場で電話対応を経験してから、スーパーバイザーに着任した方が業務に入りやすいと思いますが、おそらく人事的に降格扱いとなりかねないその種の判断は、組織として難しいでしょう。

また時にはその人に経験を積ませようという意図が伺える場合もあります。

しかし現場を経験していないと、その人達からエスカレーションを受ける立場として、適切な判断や助言を行うことが難しいと思います。

現場は独特な細かな判断でリスクと回避したり、うまく回しているものです。いわば現場の機微というものです。


もしこれを読んでいる方の上司として、ある日突然その仕事の経験がなく、高学歴な人が着任したらどう思うでしょうか。有効に機能すると思うでしょうか。


先程私は、大きな誤りと申し上げました。スーパーバイザーの仕事は、現場の酸いも甘いも噛み分けた人間でなければ、実際に良い仕事はできません。その現場で実力が他の人に認められた人でないと難しいと思います。

 強い人間が勝つのではありません。勝った人間がその現場では強い。つまり有効なのです。






スーパーバイザーは実力主義の内部昇格が良い

スーパーバイザーは基本的に内部昇格で人選すべきです。つまり実際にその現場で対応していて、業務に詳しく対応品質が高い人間が着任すべきです。
 

良くも悪くも電話対応の現場は、実力でしか動きません。

実力以外の不純物が混じってくると、少なからず現場の空気が悪くなります。業務のことをよく知らないのに権限だけがある人がいると、それを自分に有利なように利用しようとする人が出てくるものです。

ある人から聞いた話ですが、あるコールセンターで経験がないのにスーパーバイザーの仕事を任された人いて、自ら仕事が務まらないと判断して異動を希望したそうですが、その後任も同じく経験がない人だったそうです。


そしてやはりその人も機能しませんでした。結果としてそのコールセンターからベテランを中心に多くの人間が立ち去り、対応品質が低下してしまったため、委託元の会社から契約を更新することができなくなったそうです。


スーパーバイザーの力の源泉は、必ずしも組織的な権力構造ではありません。困っているオペレーターを支援することによってはじめて得られるものです。 言葉は悪いですか、やくざのケツ持ちみたいなものです。

現場が困った時その背後にいてきちんと火消しをしてくれるだろうと思わせる存在、それが良いスーパーバイザーです。


現場の仕事は綺麗事でもなければ、決して論理的に整合性がとれることばかりでありません。こみ入った案件が持ち込まれた場合、綺麗な論理の中で無傷で完結することはほとんどありません。


だから現場対応能力が高い人間が着任すべきです。 スーパーバイザーがしっかりしていれば、たとえどんな事態になっても最低限現場は回りますが、機能しない場合は平常運転もままなりません。実際私がこの目で見てきたことです。


人を落下傘のように着任させたり、経験を積ませたりする場ではありません。私が実際見てきたのは、着任した人と現場オペレーター双方にとって、とても残念な結末になるケースばかりです。

もしコールセンターの人事権限をお持ちの方は、くれぐれもご留意ください。 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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組織内部の意思疎通の問題について(総論)

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はじめまして。タカヤマタクマと申します。

これ
からコールセンターについての様々な問題を取り上げていこうと思います。今回はこれからコールセンター運営における前提となる問題を、総論として提示しておきたいと思います。






コールセンターの組織階層構造について

 まず最初に申し上げたいのは、コールセンター内のコミュニケーションの問題です。各論は別の記事で掘り下げたいと思いますが、今回はその前提となる状況について確認しておきたいと思います。

コールセンターの構成は規模の違いによっても異なりますが、概ね以下のようになることが多いと思います。

コールセンター階層






階層間で意思疎通ができているか

 ここで問題なのは、現場とその上の階層との間でコミュニケーションが足りていないということです。また各階層間でもコミュニケーションが充分ではないことが多いです。

私はそれがコールセンターにおける大きな問題の1つだと思います。

なぜでしょうか。 それはそれぞれが別々の方向を見ているために、体の上と体の下がそれぞれバラバラに動いてるようなものだからです。


私はこれまで3つのコールセンターに所属して働いてきました。その経験が全てとは言いませんが、どこのコールセンターでも誰に話を聞いても、共通してこの種の問題が発生していたように思います。


上位の階層からは上の図の通りに一方的に方針を下位に伝えます。彼らは現場の事情には詳しくありませんが、それが有効な方法だと信じて疑いません。しかし現場では有効でない場合があります。しかも大変多いと思います。


では現場の考えが絶対正しいのでしょうか。私はそうも思いません。現場は現場で有効なことは知っていても、より上位での制約となる条件については知りません。

たとえば予算の問題、委託元会社の方針、他部署との調整などは時に現場の利害と相反する場合もありますが、それを上が調整して奮闘している姿は、なかなか現場からは見えないものです。


現場の人たちはより上位でその方針が決まる際の様々な事情を知りません。しかし上位では段階では現場で本当にそれが有効かが見えていません。

コールセンターという組織全体としてはちぐはぐな行動が多くなってしまっているケースがあまりにも多いと思います。

では中間を取ればいいのか、必ずしもそうとは言えません。問題は両者のすり合わせがなく、組織が同じ方向に進もうとしていないということです。

それぞれがあまりにも自分のポジションから判断しすぎていて、その判断が本当にそれが有効なのかどうか、誰も全体を見て判断していません。






双方向の情報交換が必要

お互いに持っている情報をすり合わせたらより良い決定ができるのに、その機会を持とうとすらしません。しかもそれを機会損失とも思っていません。その意識自体が既に大きな問題です。

私は電話対応を個々のオペレーターの知識やコミュニケーションスキルだけの結果ではないと思っています。上掲の階層間のコミュニケーションが円滑になることによって、その結果として電話対応の質が高まることを目指すべきだと思っています。

このブログで取り上げるのは、この問題だけではありません。しかしこの問題の根はとても深いので、これからも度々取り上げる機会があると思います。

その前提となる記事が必要だと思い、最初の話題として取り上げてみました。

これからコールセンターにまつわる多くの問題を考えていこうと思いますが、もし問題意識を共有していただける方は、ご一緒に考えていただけたらと思います。 最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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プロフィール

タカヤマタクマ

私はこれまで3つのコールセンターにて合計14年間、電話対応をしてきました。

その経験を活かして、コールセンターの仕事に従事する人に向けて、役立つ情報を発信していきたいと思っています。

今後とも宜しくお願い致します。

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