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2019年06月

「低い離職率」にもデメリットがあるという小笠原隆夫さんの意見に関する私の考え

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こんにちは。タカヤマタクマです。
今回はある記事を読んで大変驚いたので、そのことについて書きたいと思います。以下の記事です。

「低い離職率」にもデメリットがある 会社と社員を円満につなげる人事の話/ユニティ・サポート小笠原隆夫
 
この記事はlivedoor NEWSにも転載されています。多くの人に読まれていることを看過できないと思って取り上げることにしました。 


離職率が低いので、組織が活性化していないとはどういうこと

まず私が雲行きがあやしいと思ったのは、以下の部分です。


採用活動をしている中でも、応募者から「御社の離職率を教えてください」などという直球の質問を受けることが時々あります。「離職率が高いこと」イコール「ブラック企業」の発想があるから、そんな質問が出るのだと思います。  
ただ、「低い離職率」にも、デメリットがあります。 
一番は、人材が固定化して、様々な部分で環境変化が起こりづらいことです。例えば、組織内のポジションが空かないため、昇進がしづらくなります。 

「低い離職率」にもデメリットがある 会社と社員を円満につなげる人事の話/ユニティ・サポート小笠原隆夫


まず離職率が高いことで即ブラック企業を決めつける風潮を嘆いていますが、私は離職率が高い会社はブラック企業だと思います。

この方は一人一人がどういうプロセスを経て辞めているかについて、考えが及んでいないのではないかと思います。

当然ながら、会社を辞める人はこの会社を辞めるべきだという相当な理由があるから辞めるのです。従って辞めるべきだと考える人が多いということは、問題が多い会社ということになります。

ひどい会社は本当にひどいものです。 むしろ離職率が高いということで、かろうじてブラック企業が増長する歯止めになっている感すらあります。

しかもこの方が最初に「低い離職率」ことのデメリットとして挙げているのは、環境変化が起きにくいということです。

組織の停滞やマンネリ化が進むということのようです。 表面的な言葉だけを考えると、一見正しいことを仰っているようですが、きちんと否定しておきたいと思います。

この方は一例として役職定年制などを挙げて、「社内の序列が固定化」を危惧していらっしゃいます。

ただそれはそもそも離職率が高いことと、何か関係があるのでしょうか。私は一般論と具体的なケースと論点がずれていると思いました。

社内の序列で上の人は離職率が高くありません。どんどん入れ替わるのは平社員です。

むしろ離職率が高い会社の上司の立場の人は、ブラック企業の組織風土作ってきた可能性が高い人である為 、辞めてもらった方がいいと思います。しかしそういう人ほど会社にしがみつくものです。

私はこう考えます。

離職率が高いこと  = ブラック企業 ≠ 組織が活性化している

私はむしろ離職率が高い会社の組織の方が停滞しているように感じます。





組織のマンネリ打破には、既存の中堅社員向けの研修が必要

確かに離職率の高い会社は、たくさん人が入ってくるでしょう。ただそれを組織の活性化と言えるかといったら、そんなことはありません。

離職率が高いと新人がたくさん入ってくるというだけです。

その人が育っていったら組織を変革することも期待できるでしょうが、入ってきた時にはまだその会社の仕事に習熟していない社員にすぎません。

マンネリ以前に仕事が回らなくなることで悩んでいる経営者もたくさんいます。

離職率が高く人が常に入れ替わっていくことについて、組織のマンネリ打破が期待できますと言うことは、海で溺れている人を泳いでいますと言うのと同じようなものです。

この方は離職率の高い会社の現状をご存知ないのかもしれません。

離職率の高い会社は常に仕事をまだ覚えてない新人が大勢いて、その他の人は教える暇もないまま慌ただしく仕事をしているというのが、ごく普通の日常風景です。

もしくはろくに教育しないまま無理やり仕事をさせて、業務上の混乱が生じてしまうという悪循環に陥っている場合も多いものです。

しかも離職率が高い場合は、その新人が育って組織に新しい風を吹き込む用になる前に、辞める可能性も高いということを意味しています。

一人前になるまでは、むしろ自分の考えと周囲の考えが違っていても周囲の考えに合わせる事の方が多く、むしろ既存の組織を追認するでしょう。

ブラック企業の問題を調べていると、組織を変革できる中堅社員が育成されていないことが問題の1つだと分かります。

組織を活性化したりマンネリ打破をしたいのなら、離職率が高いのを勘違いでこれ幸いとするのではなく、既存の中堅社員向けの研修などを行って、組織を変革する意識づけをする必要があります。

もちろんその権限の付与がセットとなることが前提ですので、人事制度も修正することになるでしょう。

離職率が低いとぶらさがり社員が増えるのはなぜか

更にこの方は離職率が低いメリットとして、社内でしか通用しないスキルだけで満足してしまって、新しい知識を求めず、結果として企業の生存力が弱くなることを心配していらっしゃいます。

また同じ疑問が湧きます。この方は本当に離職率の高い職場の現状ご存知なんでしょうか。

離職率が高い会社ではむしろ、今では通用しない大昔の常識がまかり通っている傾向にあります。

離職率が高い会社の多くは、昔ながらのワンマン社長のような人がトップを務めていたり、中間管理職の多くもイエスマンばかりになる傾向にあります。

ブラック企業では社内政治に神経を使う比重が大きいため、上の考えがどんなに時代遅れでも従わざるを得ません。結果として、新しいものを取り入れようとする考えになりにくくなります。

企業の成長において人材が大切だというのは事実でしょう。

しかし離職率が高い会社では 優秀な人から辞めて行きます。優秀な人は行動力がありフットワークが軽いため、 転職に対するハードルも低くなるものです。

通常のプロの考え方は、以下のサイトをご覧頂ければと思います。

優秀な社員、まともな人材が辞める!退職の兆候と見抜く為の質問例 プロが教える採用ノウハウ 

上記のサイトではできる人に仕事が集中してしまうことなど、優秀な人が退職してしまう様々な理由が挙げられています。

その中に、同僚の会社に対するモチベーションが低いことも要因として挙げられています。

以下の流れの方が私が考える現実に近いです。優秀な社員の考えをトレースしてみました。

・この会社は大量採用大量離職を繰り返している
・疲弊した社員のモチベーションが低いのも当然だ
・長く勤められる会社ではない。転職をしよう。まずは情報収集からだ
・市場で求められているスキルの分野を勉強しよう
・準備ができたら転職だ

私には離職率を高いから外部の新しい知識を求める人の比率が増えて、会社も安泰だという論理は、かなりのウルトラCの考え方だと思います。

私が思う現実は以下の通りです。

・優秀な人ほど危機感を覚えて、転職に向けて勉強をする
・優秀な社員が転職した後には、社内スキルに長けているだけのぶらさがり社員が残る

そもそも社内でしか通用しないスキルに安住する人がいるのが困るのならば、離職率を下げながらでもできることがたくさんあります。

普通は外部講師を呼んで研修をするとか、多様な資格取得制度を用意することなど、できることはいくらでもあります。 





ブラック企業にお墨付きを与えていませんか?

更にこの方は驚きの事例を挙げています。  


少し前の話ですが、ある会社で「高い離職率」を、成長途中の一時的プロセスと捉えて、人材の新陳代謝を進めたところがありました。 
急成長するような会社では、後から入社してくる人の方が優秀とのことで、その優秀な人材にあおられて、居づらくなって辞めていく人も多かったそうで、そうやって現在の組織の基礎を築いたそうです。 

「低い離職率」にもデメリットがある 会社と社員を円満につなげる人事の話/ユニティ・サポート小笠原隆夫


これは結果的にそうなったから、後付けで言い訳しているにすぎません。

高い離職率のことを成長段階での一時的な状態と考えるというのは、離職率が高いことに対して、開き直っているということです。

会社というのは常に成長を目指していくものですから、その理屈であれば常にずっと「高い離職率」ということにもなりかねません。

ただ問題があると知っているからこそ「一時的プロセス」としているわけです。 数年先にはこういうことはないようにするけれど、今は一時的に我慢してくださいということですよね。それだったら分かります。

この例はベンチャー企業だと思いますが、ベンチャー企業は立ち上げてから起動に乗るまでは基本的に混乱期が続きます。ベンチャー企業がある程度離職率が高いのは仕方ありません。

ただベンチャーには夢があるので、その為に一時的に我慢してくださいというのは分からなくもありません。むしろ頑張ってほしいと思います。

しかし新しく入ってきた優秀な人にあおられて昔からいる人が辞めていくということであれば、これは相当社内の空気が悪い職場ですよね。

成長した今もそれを良しとするならば、その会社に未来はありません。

私はベンチャー期を脱したとしても、このような組織風土を持っている会社が「高い離職率」を脱することはないと思います。その事例を良い事例のように取り上げていることに疑問が湧きました。 

離職率というのはどんなにホワイト企業でもゼロにすることはできませんし、そうすることが好ましいわけではありません。

もし離職率がゼロだとしたら、人を縛り付けていないか心配になりますからね。脱会を認めない宗教みたいなものです。

私は離職率が低いことが、絶対的に善だとは思いません。

その会社の業界事情を勘案した上で、その会社にとっての適正な離職率のようなものは、むしろあってもいいと思っています。

ただこのベンチャー企業のように、社内の空気が悪いことを自慢気に言う人が所属している会社は、適正な離職率にすら程遠いままでしょう。

なぜこのような記事が書かれたのか

この方は人事を専門とする経営コンサルタントのようですが、最後の方で、物事には良い面と悪い面の両方があって「低い離職率」にもデメリットがあるのだと、一般論としてまとめています。

一般論が説得力を持つのは、適切な具体例がある場合のみです。

この方の挙げている具体例はどれも、それは離職率の問題とは関係ない、もしくはそもそも現状認識が違うのではないかと思われるケースばかりです。

私もコンサルタントのはしくれですが、コンサルタントというのは経営陣に懐柔されやすいものです。

そもそも経営者が自分の考えを組織に強いる時に、外部からの意見からこう言われたからとお墨付きを与えることを求められるケースも多いです。

もちろんそれが正しいならば私も後押ししますし、何ら問題はありません。

どんなことでも100%相手が間違えていて、100%自分が正しいような状況はありません。 従って経営者のご意見の中で自分が正しいと思う部分に焦点を当てて、レポートを仕上げることもあっていいと思います。

私がいつも思うのは、経営者の意向も適度に織り込み、結果的にうまくいくように逆算して、きちんと提案に盛り込むことです。

この方はひょっとしてポジショントークをしているのかなと思われるところがあります。

人事コンサルタントは、人材が流動化した方が仕事が増えます。その一方で離職率を下げるということは、組織の体質改善みたいなものですから時間がかかりますし、成果も現れにくいです。

離職率が高いことは経営者や現場では大いに困っている問題ですから、多くの相談が寄せられることでしょう。

この方は社会保険労務士ではないようですから、法律面で後ろ盾としての顧問のポジションを取りにくいと思います。

もし実際にコンサルタントとしてその相談に乗って、離職率が改善したかどうかの結果を毎月突き付けられることに、さぞかし大変な思いしているのかもしれません。

もちろん私の思い過ごしだといいのですが、ただ少し考え方が古いのかなと思われる節が伺えます。

この人は「すごい飲み会!飲み会をビジネスチャンスに変える70の方法」という本にも参加しているようですが、私などはタイトルだけでもうお腹一杯になりそうです。

この方はITの人事がお得意のようです。しかしITは長いこと外資に仕事を取られいく傾向にありますが、外資は昔から飲み会営業みたいな方法はやっていませんよね。

コンサルタントは現実に即して判断しないといけません。だからこそ、私はコールセンターの離職率を下げるべきだと思います。理由はシンプルです。

採用や研修のコストが高まることや、個人にノウハウが蓄積されにくくなり、結果としてコールセンターの質が上がりにくいからです。

これからもその問題意識から記事を書いていこうと思います。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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ありがとうという言葉を使うと、それだけで確実に顧客対応がうまくいくようになる

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こんにちは。タカヤマタクマです。

今回は電話対応の質を向上するのに、最も簡単に実行できる方法を取り上げます。
「ありがとう」という魔法の言葉について書いてみたいと思います。


ありがとうと言おう

方法はとても簡単です。電話対応の中でありがとうという言葉を使う機会を増やすということ。たったそれだけです。

私はクッション言葉の代用として使う場合があります。

クッション言葉をご存じない方もいらっしゃると思いますので、先にクッション言葉について解説したいと思います。クッション言葉とは、顧客対応の際に当たりを柔らかくするために使われる言葉です。

例えば以下のようなものがあります。
「恐れ入りますが」
「大変お手数をおかけいたしますが」
「失礼ですが」
「差し支えなければ」

依頼をしたり操作をしてもらうなど、何かをこちらが指示をする時に使われます。
具体的な例を挙げてみましょう。

・クッション言葉を使わない例
「では次に○○をしていただけますでしょうか」
・クッション言葉を使った例
「恐れ入りますが、○○していいただけますでしょうか」

後者の方が相手の気分を害さない当たりが柔らかい依頼方法となります。私もよく使っています。しかし時々私はこうアレンジすることがあります。

・クッション言葉を「ありがとう」に置き換えた例
「ありがとうございます。では次に○○をしていただけますでしょうか」

最初にありがとうと言っているのは、その前に操作や質問への返答があったからです。本来ありがとうはクッション言葉ではありませんが、私は「ありがとう」をまるでクッション言葉のように機能させています。

ありがとうと言われて嫌な気持ちになる人はいません。一方お手数をおかけいたしましたとか恐れ入りますがという言葉は、クッション言葉として機能はしていても、本質的にはネガティブな意味を含んでいます。

ネガティブな要素を含んだ言葉を多用すると、電話応対全体が暗くなります。またそういう言葉を使うと、クッション言葉であっても角が立つことがあります。

たいへんお手数をおかけいたしましたと労をねぎらったのに、ほんと大変だよと返ってきたりする経験はないでしょうか。それはクッション言葉の多くが、本質的にネガティブな言葉であることに由来します。

しかし「ありがとうございました」と明るく労をねぎらうと、ネガティブな返答は返ってこなくなります。

またクッション言葉は指示する側と指示される側の関係性を露呈します。それが転じて先生と生徒みたいな形で言外に上下関係の意味を含んでしまうことがあります。また多用すると過剰にへりくだったような、慇懃無礼なニューアンスを感じる人もいます。

もちろんそんなことに敏感な人は多くありません。しかし細部の言葉の選び方は確実に全体の印象を左右します。

ネガティブな意味のクッション言葉を多用すると、全体に電話対応全体が暗くなり、ネガティブな印象を与えてしまいます。

一方、ありがとうございましたが、本質的に明るい言葉である為、電話対応にポジティブな印象を与えてくれます。

波及効果について

以前「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ」という言葉がテレビなどで取り上げられたことがありました。これはウィリアム・ジェームズという心理学者・哲学者の言葉です。

ありがとうという言葉は、それと似ています。

電話対応がうまくいっているから、ありがとうという言葉が出るのではありません。ありがとうと言うから、電話対応がうまくいくのです。

先ほど少し述べたように、ありがとうと言われて嫌な気持ちになる人はいません。そして本質的にポジティブな言葉であるため、電話対応そのものが明るく快活なイメージを出すことができます。

私はよく真面目な人の電話対応について少し残念だと思うことがあります。誠実である印象を与える一方で、窮屈で堅苦し印象を与えていることが多いからです。

そうした印象は相談している側にも伝わってきます。

問題は誠実一本槍だと、対応に明るさが欠けてしまうということです。こうした場合、問題が解決した良かったと素直に喜ぶのではなく、なんとか解決してくれたというほっとする感じになります。

両者は似ているようで大きく異なります。誠実一本槍では客は解決してほっとしますが、その窮屈な空気から解放されたと思うだけです。しかしありがとうを多用すると解決したことを素直に喜ぶ気持ちになりやすくなります。

そうすると客は自然に感謝の言葉を述べてきます。こちらがありがとうと言っていると、客からもありがとうという言葉が返ってきます。客からありがとうと言われると、対応した苦労が報われた気持ちになるものです。

またそれとは違う効果もあります。私は実践していていつも思いますが、ありがとうと言うと、次第に自分に暗示がかかってきます。

最初はありがとうと思っていなくても、次第にありがとうという気持ちが入ってくるものです。最後にはありがとうという気持ちがきちんと自然に出るようになります。

そうすると客からもありがとうという言葉が返ってくる、理屈ではなく経験上でそう実感しています。一方で、ありがとうと言ってくれる人には、文句をつけにくいという合理性も兼ね備えています。

たった一言、ありがとうと言うだけです。ありがとうと言うことで、何も失うことはありません。





実施上の留意点

ありがとうという言葉を使った方がいいということを申し上げました。しかし同時に注意点についても述べておきたいと思います。

客の温度によってはありがとうという言葉が皮肉的な意味合いになることがあります。

例えば最初から喧嘩腰でクレームをつけてやろうという客の場合、ありがとうと対応すると皮肉にしかなりません。むしろ過剰反応して難癖をつけてきます。

その場合は、誠実さを演出する意味でクッション言葉を使うといいでしょう。クッション言葉は守りを固める時にも使えます。

文句を言いたい客の場合、独特の嗅覚でこちらの非を見つけると、喜び勇んでそのほころびを突いてきます。そういう時に、クッション言葉をきちんと適切に使うことで守りを固めると、徒労感を感じ攻め手を失ってきます。

しかしありがとうございますと不用意に使うと、「はっ、お前何言ってるの」などと返ってくることがあります。

「ありがとう」の誠意が伝わる相手でなさそうだと思ったら、守りを固めるといいでしょう。加点ではなく失点を減らすことに重きを置いた方がいいでしょう。

またありがとうという言葉は、何度も何度も繰り返すと効果が薄れます。つまり言葉が軽くなってしまうのですね。

従ってポイントを押さえて使うといいでしょう。ただ最初は相手との関係性を考えながら少し多めかなというぐらいに入れるようにします。

ただ軽率すぎないように慣れてきたら微調整するといいでしょう。このあたりはあまり心配不要かもしれません。慣れが全てを解決することが多いように思います。

最後にお伝えしたいこと

ありがとうという言葉は、使わない人はいないと思います。しかしほとんどの人は使う頻度をもう少し上げてもいいと思います。

ありがとうと思った時しか使っていないから、自然と頻度が少なめになります。だからこそ、とりあえずありがとうから入るというぐらいでいいと思います。

それによってすぐ劇的に何か変わるということはありません。ただ即効性の効果はそれほどありませんが、後で振り返った時にその効果に気づくものです。

そういえば今月はそんなに電話対応に手こずらなかったなとか、今月はそれほど疲れなかったなとか、なんとなくそう思うことが増えてきます。すると仕事に行くのがそれほど嫌だという気持ちも薄れてきます。

うっすらと感じられる効果なので、分かりにくいかもしれません。

ただ、もしそれが習慣化されると、まるで漢方薬みたいにゆるやかに効いてきます。長期的に見た場合、対応の質を上げてくれます。

最初は意識的に使う頻度を増やしますが、自然にありがとうございますという言葉が出てきたら、それは習慣化されたということになります。

そうなったら電話対応の質が高まるサイクルに入った証拠です。最も簡単に実施できて、確実に効果がある方法だと思います。ぜひお試しくださいませ。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 

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督促OL 榎本まみさんのクレーム対応方法の記事を読んで思ったこと

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こんにちは。タカヤマタクマです。

今回はクレーム対応の注意点について、オペレーター側と運営側の両面から問題を考えていきたいと思います。


あるクレーム対応方法の記事について

先日あるインターネットのニュースを読みました。

以下にそのリンクを貼りたいと思います。

あの「督促OL」が伝授 クレームや理不尽な要求への言い返し方 LivedoorNEWS 

この記事ではクレーム対応について述べられていました。ポイントはまず最初に謝罪してしまうと顧客との間に上下関係が成立してしまうので、最初から謝罪はしない方がいいということでした。

その代わりに「どうされましたか?」という言葉を返して、相手が優位でこちらが劣位という関係を成立させないというものです。

確かに頷ける部分もあります。客とコールセンターのオペレーターは上下関係ではありません。

そもそもコールセンターのオペレーターは、会社の窓口であって、個人として電話対応してるわけではありません。要するに客と会社の関係です。

もし客が会社に対してクレームを言いたいのならば、こちらは会社を背負ったオフィシャルな立場として対応しなければいけません。

会社を劣位の立場に置いて対応することは、基本的に好ましくないでしょう。

まずは正当なクレームか不当なクレームかの切り分けが先

私は今回の記事の対応方法は、部分的に使える方法だと思います。ただ全面的に賛成ではありません。

なぜ違うかというと、まず正当なクレームと不当なクレームの選別が先だと思うからです。

多くの場合、初期段階では正当なクレームか不当なクレームかが判明していません。その判断によってそれからの流れが全く違ってきますので、そこはしっかり切り分けないといけません。

まず最初の切り分けをしないで、謝罪なしで「どうされましたか?」という言葉を発するというのは、私にはリスクが高い方法のように思われます。

なぜなら顧客は自分がクレームの電話をしたら、最初に謝罪の言葉が聞けると想定している場合が多いからです。

もし正当なクレームを言いたい普通の客だった場合、客のちょっとした気持ちに寄り添わないだけで、不要なこじれ方をしてしまうことがあります。

特に最初に客の感情が昂っている場合、一旦受け止めることが電話対応の基本です。 最初にしっかり客の感情を受け止める、たったそれだけでその後の流れがスムーズになります。

正当なクレームの場合、相手の気持ちをマネージメントする必要がありますが、最初の段階できちんと謝罪しておくことは、私は有効な方法だと思います。

もし客のクレームが正当なクレームの場合、きちんと謝罪して社内で適切に処理することをお約束できれば「状況も分かったし、今後気を付けてくれれば今回はいいよ」などと早期に終結する場合があります。

そのイージーモードで済む可能性を捨てては、とてももったいないと思います。 





謝罪する場合の注意点

中にはこちらが謝罪したことに対して、会社が非を認めたという解釈をされてしまう場合があります。だから私は謝罪の仕方を工夫しています。

「もし弊社に不手際があったとしたら、たいへん申し訳ございません」と返します。

基本的に電話対応はほとんど録音されていると思います。後でスーパーバイザーに電話対応が代わった場合、事前に録音を聞き返すことも多いと思います。

スーパーバイザーがその客との電話対応をした時に、さっきのやつは自分たちが悪いと認めたぞというようなことを、客が主張してくる場合があります。

いえいえそうではありません、録音を聞きましたが、最初の担当者は「もし弊社に不手際があった場合に申し訳ない」と申し上げただけです。そう返答できるように予め録音を聞いて、予防線を張っておく必要があります。

逆に言うと、オペレーターは無条件の謝罪をせずに言質を取られないよう「もし弊社に不手際があったとしたら」という枕詞を付けておきます。

私はこれを条件付き謝罪と呼んでいます。守り固める時に有効です。

基本的にはクレーム時は正当でも不当でも、守りを固めることが基本です。言葉遣いはいつも以上に丁寧にします。

基本的に相手の話をよく聞くことを重視します。中には話を「話を聞いてくれたし今回はいいよ」と終わってしまうことも多いからです。

下手に相手の話を遮って、正論ばかり言っていると話がこじれてしまうものです。 基本的な考え方としては、ひたすら守りを固める、時間をかけて丁寧に話を聞くというのが正当なクレームに対する対応方法です。

ハードクレーマーの場合の注意点

しかし不当なクレームであることが判明している場合は、ある程度最初から断固たる対応をすることが必要な場合があります。

ハードクレーマーだと社内で周知されている客の場合も同じです。

早い段階で防衛線を引き、その防衛戦から一歩も退かないということを、相手に分かってもらう必要があります。

不当なクレームの場合は、最初から話し合っても無駄であるということがはっきりしていますから、相手の気持ちを必要以上に受け止める必要はありません。

ハードクレーマーの場合は、相手の感情負担を考慮する必要がないので、相手の話に矛盾やおかしなところがあれば、そこを丁寧に何度も突いていきます。 言葉遣いは丁寧にしなければいけませんけどね。

できることしかできないしできないことはできない、そう割り切ってビジネスライクに徹するようにしましょう。

またハードクレームだと判断したら、なるべく早い段階でスーパーバイザーに知らせるようにした方がいいと思います。

知らせる方法は手を挙げるとか、何か社内のコミュニケーションツールを使うなどでもいいと思います。それは予め決めておくといいでしょう。

できたら早い段階でスーパーバイザーがその電話対応をリアルタイムでモニタリングするといいと思います。

その上で指示を受けるといいでしょう。オペレーターはスーパーバイザーから指示されたことは、なるべく忠実に実行します。

もし折り返しにできたり、電話対応を交代するように言われたら、すぐにスーパーバイザーに判断を仰ぎます。 私は早い段階からそうなるように調整しながら対応しています。

基本的に多くの会社に対するクレームは、オペレーターの範囲を超えていることが多いですから、オペレーターの段階で話を聞いていてもどうにもなりません。





スーパーバイザーでの対応

私はオペレーターだけでなく、スーパーバイザーもしていたことがありますが、スーパーバイザーはもっと権限が大きいので、無茶なクレームをつける客に対して時には強引に解決に持っていける場合もあります。

たとえば「もしお客様が弊社にそうしたサポートをお求めならば、弊社では対応いたしかねます。それについてご不満がおありでしたら、後で解約担当からご連絡をするように手配致します」とか、相手の脅しが強い場合は「今後の対応策については、顧問弁護士や法務と相談の上で対応を検討させていただきます」などと言うこともあります。

特に解約したくはないが、何らか特別な計らいをしてほしいだけの客の場合、解約する方向でこちらが動こうとすると、とても嫌がるものです。

もちろんその裁量がないのにそんなことを言うと後で問題になるので、いざという時のスーパーバイザーの権限については、事前に定める必要があります。

また更に上に代われという客もいますから、それをお断りできるようにしておくといいでしょう。

スーパーバイザーが対応できないのに、普段その仕事に不案内な上位管理者に電話を代わっても、上位管理者も困るだけです。

どこかのタイミングで一応報告は入れておくといいと思いますが、その時に電話対応を代われと言われたけど断っていいですかと、予め了解を取っておくといいと思います。

「この件については私が最終的な権限を与えられておりますので、ご要望にはお応え致しかねます」などと言うと、客は最初は激怒するものの徒労感を募らせます。

もちろんそこまでやる場合は、最初からハードクレーマーであることが確定しているケースです。

早めにスーパーバイザーを巻き込むと、上ではオペレーターよりも解決できる可能性が高いので、早期に問題を終結できる可能性が高まります。

逆にいうと現場のクレームについてはスーパーバイザーにきちんと一任できるように、普段から組織体制を整備しておかなければいけません。

スーパーバイザーへの権限移譲だけでなく、法務や顧問弁護士への相談するフローをつくったり、訳ありの客を問題ない形で解約できるように契約内容の整備、そして特殊な解約の事例を処理できるスキームを準備しておくといいでしょう。

私はクレーマーに対して今後自社のお客のままでいないように、問題が表面化した時点でしっかり排除できる仕組みづくりが大切だと思います。

クレームに対しては組織的な対応が基本

私はクレームの対応はオペレーターの段階で全て解決しないように考えることが、とても重要だと思います。

もし今回のように初期段階での謝罪を避ける運用をするとしたら、オペレーターに心理的に負荷がかかることが予想されるので、組織的にそういう対応をすべしというバックアップする体制を整える必要があります。

そうしないとオペレーターが孤立して矢面に立ってしまいます。

「さっきの奴の対応はなっていなかった、謝罪の一言もない」と言われた時に、「なんでさっきはあんな電話対応をしたの」と上司から言われたら、オペレーターの立場がありません。

判断の権限もないまま不当なクレームの対応をさせられて、ちょっとした細かな判断ミスを揚げ足を取られたことが原因で辞めていったオペレーターを、私は何人も知っています。

クレームの前線でオペレーターが武器がないまま単独で戦う状況を放置してはいけません。

もしこの記事のように早い段階で謝罪を回避する副作用が大きそうな電話対応をする場合、必ず組織としての意思統一をはっきりさせておき、オペレーターの教育にも反映させるべきです。 

そういう整備ができていたら、オペレーターはより自信を持ってクレームに対応できるようになりますし、クレーム起因の離職も少なくなると思います。

このインターネットの記事を書いている榎本まみという人の話で私がすばらしいと思ったのは、オペレーターの心を守る、そこを重視してるところです。

私も同じ問題意識もありますし、そう思えるコールセンター関係者が増えてくればいいなと切に願っています。

今回のニュース記事を読むにつけ、やはりクレームはオペレーターではなく組織としての対応が必要だという思いを強くしました。

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プロフィール

タカヤマタクマ

私はこれまで3つのコールセンターにて合計14年間、電話対応をしてきました。

その経験を活かして、コールセンターの仕事に従事する人に向けて、役立つ情報を発信していきたいと思っています。

今後とも宜しくお願い致します。

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