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こんにちは。タカヤマタクマです。

今回は「好意の返報性」について取り上げます。

日本では「情けは人の為ならず」ということわざがありますが、それを意識するだけで顧客満足が高まります。 


「情けは人の為ならず」の定義

「情けは人の為ならず」という言葉は、とても誤用も多い言葉ですが、本来は次のような意味です。

「情けは人の為だけではなく、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくるのだから、誰にでも親切にせよ」という意味である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 これはコールセンターで働く人にとって、重要な言葉のように思います。

情けは自分に返ってくるのですから、辛い電話対応が続いている人は、ぜひ今一度噛みしめてもらいたいと思います。

ただ私も聖人君子とはほど遠い人間ですし、決してきれいごとを言うつもりはありませんから、予めご安心ください。

あるオペレーターの話

私は昔あるコールセンターでスーパーバイザーをしていました。

当時は部下のオペレーターにある女性がいました。

仮に彼女をAさんと呼びたいと思います。 Aさんはオペレーターとして大変優秀だったと思います。

特に際立っていたのが洗練されたトーク力です。 敬語の使い方はもちろん、話し方全般において大変秀でていました。

しかもAさんの場合は頭の回転も早く、たとえ自分に都合の悪いことでも、彼女にしかできないような巧みな言い回しで、うまく回避することができました。

しかし一方で問題もありました。

その時のコールセンターでは、会員登録をしていた顧客には、会社のシステムから後日メールが送られるようになっていました。

そのメールにはアンケート用のウェブサイトに、リンクが張られています。

そのアンケートには、電話対応についての個別質問と、最後に総合評価をつけるようになっていました。

Aさんはその総合評価が、あまり高くありませんでした。目立つのは、個別項目では高得点なのに、総合評価の5が少ないことです。

他の人は個別のアンケート項目では低評価でも、総合評価で5のケースが多いのですが、Aさんの場合は正反対でした。

その時私は、QC担当から月次報告書を受ける立場にありました。

その報告に彼女の評価がありましたが、QC担当からいつも同じようなことが指摘されていました。

また同じようなことを客から言われているようです。

いくら丁寧に話していても、なんとなく気に障るとか、言葉にトゲがあるという人もいたそうです。


何が彼女の評価が上がらない原因だったのか

ただ他の人でもそういうことを言われてる人がたくさんいます。

しかし彼女はいかにもそういう感想を持たれそうな、いわゆる塩対応をしている人とは違います。

彼女の電話対応を聞いても、言葉にトゲは感じません。常に破綻のないトークで、露骨に態度に表すような人ではありませんでした。

しかし一つ心当たりがあります。

彼女はとても勝気な性格で、よくこの客はああだったとかこの客はこうだったとか、電話対応が終わった後に辛辣に言うことがありました。

もちろん彼女が優秀なせいで、他人の落ち度が見えやすいのかもしれませんが、そういう発言の頻度がとても高いと思っていました。

なぜこんな話を思い出したかということ、先日フリーアナウンサーの宇垣美里さんについての以下のニュースを読んだからです。

BLOGOS 宇垣美里「悪くないのに謝るときは"私が美しすぎて、あなたより頭が良くて人間的に優れていてごめんなさい"と思いながら謝る」

私はこの記事を読んだ時、Aさんのことを思い出しました。確か彼女もそんなようなことを言っていたような気がするからです。

私は長年電話対応をしてきて、いつも思うことがあります。

半分被害妄想も入っているとは思いますが、客はこちらのほんのちょっとした言葉にも、とても敏感です。

おそらく宇垣美里さんはAさん同様に、とても頭の回転の速い人だと思います。

ただ本人がどんなにうまく演じたとしても、客というものはほとんど超能力とも言える程に、こちらのネガティブなニューアンスを読み取ってしまう場合があります。

Aさんの場合、決して冷たさを感じさせるトークではありません。それを含めて完璧です。

ただ彼女の想定以上に客を見下すようなところを、読み取られてしまったかもしれません。

コールセンターは客商売なので、本来は客を見下す時点でいけないだろうと言いたい気持ちも分かります。

しかし私はあえてそれを言いません。 「お客様は神様です」という言葉は、私も嫌いです。

しかしプロだったら、それを相手に悟らせてはいけません。思ってもいいけれど、それを悟らせたらプロではありません。

私が親切心を高める為にしている工夫

私は電話対応の時に、客に親切にしようと考えています。

しかし私も聖人君子ではありませんから、毎回それを実践できるわけではありません。

ただ私は自分なりのノウハウを持っています。

それは客と自分との接点を見つけ、そこから親近感を覚えて、その接点を根拠にして、その人に親切に対応しようというものです。

例えばある時は、自分と同い年か、もしくは父親、母親と同い年だったら親切にしようとか。もしくは自分の出身県と同じなど、何でもかまいません。

根拠もなくただ仕事だからといって常に相手に対して親切心を持てというのは、私にとって難しいことのように思います 。

しかし、何かほんのちょっとした接点を見つけて、その接点を小さな根拠として、相手に親切にしようという気持ちを奮い立たせようと思っています。

では接点が見つからなかった客に対して、失礼な対応するかと言ったらそうではありません。

おそらく表面上の対応では、ほとんど変わらないと思います。

今私は当時と違うコールセンターで、オペレーターとして働いています。

先ほどの仕組みとは違いますが、客から直に評価を受ける仕組みがあります。

そして後日通知される最高の評価を受けた電話対応を思い出してみると、私が接点を見つけて、親切にしようというモチベーションを高めた客が多いように思います。

おそらくは論理的に説明できないレベルでこちらの好意が伝わり、 それを察知した相手から好意が返ってくるのかもしれません。





自分の為に相手に親切にすると意識することの必要性

少し前に知った言葉ですが、「好意の返報性」という言葉があります。

これはこちらが好意をもって接すると、相手からの好意が返ってきやすいという意味の言葉です。

「情けは人の為ならず」は、更に日本の情緒に根差した歴史と含蓄のある、きわめて日本的なことわざだと思います。

そして今も日本人は、そういうメンタリティで物事を考えて電話をかけてきます。

電話対応をしているとうんざりすることも多いですし、こちらの好意を踏みにじるような対応をされてしまうこともあります。

常に親切にしようと気張るのも現実的ではありません。

しかし時々でいいので、客に対する親切心は自分の為だと自分に言い聞かせてみるといいかもしれません。

もし何もきっかけなしでそれができないのならば、私のように自分と同い年だけとか、同県人のみと決めてもいいかもしれません。

こういうちょっとした工夫をするだけで、仕事のストレスを少し緩和できるように思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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